排水機場新設など要望 宮城県に土木・港湾21項目(宮城県東松島市)
[2021/7/15 宮城版]
要望会には市から渥美市長や加藤慶太副市長など12人、市議会から小野幸男議長など17人、県東部土木事務所から郷右近所長など9人、県石巻港湾事務所から武者所長など3人が出席。県議会の高橋宗也議員も駆け付けた。
渥美市長は、これまで大震災の復旧・復興事業が目白押しだったが、10年が経ってそれもほとんど終わり、これまでのように予算が潤沢でなくなるため「しっかりとした計画を持って事業を進めないといけない」との考えを提示。要望事項は市と市議会が調整してまとめ、高橋県議に仲立ちしてもらって県にも通しているため、「県の皆さんも遠慮なく予算を付けてほしい」と求めた。
郷右近所長は、要望会が「地域の思いを伝える場として有効」との認識を示し、「地域の皆さんのさまざまな要望に引き続き取り組んでいきたい」と応じた。
土木関係の要望項目のうち、堤川の改修はこれまでも求めてきたが、降雨時に既存の若針排水機場(農業用)だけでは堤川からの流入を含む雨水排水を十分に処理できず、道路の越水や水田の水没に至っているため、吉田川に排水するための排水機場の整備を新規に求めた。
同じく頻発化する豪雨災害への備えとして、以前から要望してきた鹿島台鳴瀬線の整備に関し、川下地区における吉田川の堤防(県道との兼用堤)拡幅を市と連携して国に求めることを要望項目に追加した。
新規ではこのほか、国が整備する国道108号石巻河南道路への乗り入れ場所(赤井字北田地区)について、石巻方面への乗り入れのみの計画となっているため、大崎市方面への乗り入れも可能とするよう国に働き掛けることを盛り込んだ。
港湾関係では、潜ケ浦水道付近に砂の堆積が見られるようになったため、必要な対策を講じることを新たに求めた。
要望箇所を視察した後の懇談では、県が限りある財源とマンパワーの中で、実施できるところから順次実施していく考えを伝えるとともに、すぐに手を付けられない事項についても何かできることがないか検討していく意向を伝えた。