港湾を脱炭素化 千葉や木更津で検討(関東整備局)

[2021/7/14 千葉版]
 関東地方整備局は、脱炭素社会の実現に向け、千葉港や木更津港で、「カーボンニュートラルポート」の形成に向けた検討に着手する。基礎検討業務の委託先を選定する簡易公募型プロポーザルを公示した。各港湾でのエネルギー利用などを調査し、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化などを検討していく。

 2020年12月に策定したグリーン成長戦略では、「国際港湾において、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルポートを形成する」ことが位置付けられている。

 国土交通省は、国際サプライチェーンの拠点となり、産業拠点である港湾で、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化などを通じてカーボンニュートラルポートを形成し、脱炭素社会の実現に貢献することを目指している。

 本年1月から6地域7港湾で、カーボンニュートラルポート検討会を開催し、水素などの需要、利活用の方策、港湾施設の規模・配置などついて検討を進めている。

 件名は「令和3年度カーボンニュートラルポート形成に向けた基礎検討業務」。対象となるのは、関東管内の主要な港湾となる千葉港、木更津港、茨城港、鹿島港、東京港、川崎港、横浜港、横須賀港の8カ所。

 これらの港湾について、[1]エネルギー利用の現状や動向にかかる調査・分析[2]港湾におけるCO2の排出量や削減ポテンシャル、水素・燃料アンモニアなど脱炭素燃料の将来需要量の推定[3]50年までのカーボンニュートラルポート形成に向けた各港湾の役割や方向性[4]各港湾における具体的な取り組みの検討──などを進めていく。履行期限は2022年2月18日まで。

 プロポの参加資格として、関東地方整備局(港湾空港関係)の21・22年度「建設コンサルタント等」業務に係る一般競争(指名競争)参加資格がA等級であることなどを求める。29日まで参加表明書や技術提案書を受け付けている。

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