2橋2堰改築へ設計 小藪川 楡木町工区 下流900mに先行着手 鹿沼土木
[2021/07/13 栃木版]
県は、鹿沼市の一級河川小藪川楡木町工区3300mの整備で、事業下流端の黒岩堰から合の堀堰まで900mを工区割して着手した。本年度は事業区間の護岸工に加え、架け替え予定の神社橋と金比羅橋、改築を見込む黒岩堰と合の堀堰の設計を実施する計画だ。県鹿沼土木事務所によると、改修は現況河川幅を基本に、掘り込み方式で河積を拡大するとし、区間内の向田橋と西山橋については架け替える計画はないとしている。
事業区間は小藪川中流域に位置し、全体では楡木町地内の黒岩堰~樅山町地内の主要地方道鹿沼足尾線小藪橋まで3300m。2019年9月に思川河川整備計画を変更し、施行区間を位置付けた。概ね10年に一度の割合で発生する洪水流量に対応し、毎秒110立方mを確保する河道改修を実施する。計画河床勾配は1/210。
河川法線は現況法線を生かした計画で、河道掘削や築堤を行い、流下能力の増大を図る。多自然型川づくりによる整備を基本とし、生物の生息・生育・繁殖環境の保全や景観に配慮する。
計画している主要工種は、築堤が延べ4000立方m、掘削が延べ8万8000立方mで、護岸工は3万4000平方mを実施する。構造物のうち、橋梁は神社橋と金比羅橋の2橋を架け替えるほか、堰は4カ所で下流側から黒岩堰、合の堀堰、塩山2号堰、塩山1号堰を改築する計画となっている。
事業予定期間は21~28年度とする。21年度に測量と詳細設計を、21~22年度にかけて用地調査と取得を行い、用地の取得できた箇所から工事に着手していく。用地は沿川の土地改良事業により、大半を取得済となっている。
概算事業費は29億2000万円で、内訳は工事費26億円、用地補償費2000万円、測量設計費3億円となる。