複合施設のプロポ公告 上限85億円 BTO・RO方式で(印西市)

[2021/7/7 千葉版]
 印西市資産経営課は、仮称・千葉ニュータウン中央駅圏複合施設を整備運営する民間事業者の選定に向け、公募型プロポーザル方式による募集要項を公表した。千葉ニュータウン中央駅圏の多様な市民ニーズに対応するため、複合施設をBTO方式、中央駅前地域交流館1号館をRO方式で整備、管理運営してもらう。事業期間は2045年3月31日まで。サービス対価(上限価格)は85億9000万円(税込)。第2回直接対話への参加申込を16日まで受け付け、28日~30日に実施する予定だ。25年4月の供用開始を見込んでいる。

 市は、都市再生機構事務所跡地(中央南1-2の一部ほか)において、行政サービスの向上を目的とした複合施設の整備を計画。複合施設のほか、交流館2号館の機能移転に伴い同1号館を一部改修。あわせて、民間施設を、複合施設と「合築」または「分棟」で新設してもらう。整備手法は、複合施設がBTO方式、1号館がRO方式。

 選定事業者は特別目的会社(SPC)を設立。SPCは、複合施設を整備後、市に施設の所有権を移転し、維持管理および運営する。一方、1号館は、施設の所有権は市が有したまま、SPCが1号館の一部を改修、管理運営する。

 民間施設は、「合築」の場合、建物は区分所有建物として整備し、土地はSPCが市から建物の持ち分割合に応じて借り受け、市と準共有する。「分棟」の場合は、事業用定期借地権方式を採用。民間施設整備運営企業が市から事業対象地の一部を借り受け、自らの事業として土地を活用する。

 駐車場は、事業用定期借地権方式により、民間施設整備運営企業が市から事業対象地の一部を借り受ける。民間施設整備運営企業が駐車場を整備、市は必要な台数分を借り上げる。

 市が支払う、サービス対価の予定価格総額(上限価格)は85億9000万円(税込)。また、駐車場賃料の総額(上限価格)は5億9900万円、民間施設などに伴う貸付料単価および地代単価(下限価格)は1平方mあたり1カ月174円とする。

 複合施設と1号館は24年12月末に引き渡し、25年4月に供用を開始。民間施設の着工時期は提案により決定。ともに45年3月まで運営する。

 応募条件は、複数の企業により構成されるグループ。

 建設企業(建築)の参加資格は、印西市競争入札参加資格者名簿の建設工事の「建築一式工事」に登載され、「建築一式」の総合評点値は1300点以上あること。また、経験として、延床面積3000平方m以上の公共施設(新築)の建築一式工事を元請として施工した実績を求めている。

 参加表明書と参加資格確認申請書を9月27日~10月1日に受け付け、参加資格確認結果を18日に通知。提案書を26日~11月1日に受け付け、選定事業者を12月に決定する予定だ。

 実施方針や要求水準書の作成などを含むアドバイザリー業務は八千代エンジニヤリング・千葉事務所(千葉市中央区)が担当。履行期限は22年3月25日まで。

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