新送水管のルート検討 年度内に基本構想着手(宮城県塩釜市)

[2021/6/30 宮城版]
 塩釜市は、仙台・塩釜共同浄水場の整備に併せて新設する単独送水管にいて、年度内に基本構想の策定に着手する考えを明らかにした。既設導水管の延長約22kmに代わって、国見浄水場(仙台市)と梅の宮浄水場(塩釜市)を結ぶ新たなルートを検討する。土地利用の現状調査を行い、宅地化が進んで埋設工事が難しい区間を含め複数案を策定する見通しで、共同浄水場整備計画などを踏まえ、基本構想を策定する。

 共同浄水場は、大倉ダム(仙台市青葉区)を水源とする中原浄水場(同青葉区芋沢)と梅の宮浄水場をそれぞれ廃止し、中原浄水場の敷地内に新設する。両市は3月に覚書を締結し、仙台市が本年度、共同浄水場整備計画の策定に着手する。同計画は2022年度に策定し、23年度の基本設計着手を予定している。

 塩釜市は、共同浄水場の整備に併せ梅の宮の浄水機能だけを廃止する。配水池は機能維持を想定し、国見と配水池を結ぶ送水管を検討する。基本構想は土地利用状況調査を行い、ルート案を検討する。ルートは宅地化で埋設が難しい区間の切り回しを含めて複数検討し、策定時期は調査の進捗や共同場整備計画を踏まえる。

 基本構想策定後は順次、基本設計や実施設計を進める方針。送水管の新設時期については、既設導水管の耐用年数おおむね20年以内を想定している。導水管は口径700mmで泉区や利府町を経由して敷設されている。送水管の新設までは機能を維持する。

 梅宮の配水池は容量1万立方m。配水池の更新は共同浄水場や送水管の整備を踏まえ今後、検討する見込み。排水処理施設は15~17年度に電気計装設備の更新工事を実施している。

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