押切橋で都市計画案 湊海岸線 旧江戸川に新設(県)

[2021/6/23 千葉版]
 市川市の都市計画道路3・4・25号湊海岸線について、都市計画変更案(概要)の縦覧が22日始まった。旧江戸川に市川市と東京都江戸川区を結ぶ押切橋(仮称)を新設するため、県が都市計画変更の手続きを進めている。今後、都市計画案の縦覧や都市計画審議会などを経て、早期の都市計画決定を目指す。

 都市計画変更の延長は、旧江戸川の都県境から行徳駅入口交差点までの約420m。道路の計画幅は26mで、車道3.25m×2、側道3.25m×2、自転車歩行者道3.5m×2などで構成する。

 押切橋は、1967年に市川都市計画道路3・4・25号湊海岸線の一部として都市計画決定された。本県側の計画位置は市川市押切地先と湊地先の地区境。橋梁の延長は約450m。事業計画延長は約780mとなっている。

 行徳街道や篠崎街道、河川管理用通路などと立体交差し、本県側は県道市川浦安線、東京都側は柴又街道とそれぞれ接続する。

 本県側の橋梁計画をみると、渡河部は幅員15mで、車道(2車線)、両側に自転車歩行者道を整備する。取付部は幅員26mとし、車道(2車線)、両側に側道や路肩、自転車歩行者道を整備していく。

 県葛南土木事務所は、予備設計業務を中央復建コンサルタンツ(東京本社・東京都千代田区)に委託。同業務では、本県側取付部の延長145mを対象に、橋梁の種類などの検討を進めている。このほかの区間については、東京都が予備設計をとりまとめる予定だ。

 江戸川や旧江戸川の都県境区間では、市川橋から今井橋まで約8kmに渡り、一般道路の橋梁がなく、首都圏の人口集中地区における直轄河川で、橋梁間隔が最も長くなっている。

 押切橋は、今井橋から上流側に約2km、市川橋から下流側に約6kmの位置に計画している。新たな橋梁として、押切橋を整備し、限られた橋梁に交通が集中することで発生する交通混雑や防災上の脆弱性などの課題解消を図っていく方針だ。

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