産業用地で整備方針 候補地や事業手法検討(千葉市)

[2021/6/5 千葉版]
 千葉市は4日、産業用地整備方針の策定業務について、委託先を選定するプロポーザルの手続きを開始した。委託料は650万円以内。産業用地の整備に向け、市内全域を対象に候補地、事業手法、整備スケジュールなどの検討を本格化する。17日まで参加申し込みを受け付けている。

 同業務では、現状分析や将来予測を踏まえ、地域経済の課題を抽出し、目標値を設定する。その目標を達成するために必要な産業用地の面積を算出する。

 どのような業種の企業を誘致するかについて、地域の特性や現在まで集積を目指してきた業種(IT・クリエイティブ産業、食品・健康生活実現型産業、先端・ものづくり産業)などを踏まえてとりまとめる。

 目標値を達成するための候補地を選定する。なお、市街化調整区域を候補地とする場合、既存工業団地や都市計画上の工業専用地域・工業地域・準工業地域に新たな企業を誘致する土地がないことを明確にする。

 短期(約5年)から長期(約10年)の視点で、推進体制や事業手法、誘致する業種、整備スケジュールなどを盛り込んだ整備方針を策定する。履行期限は2022年3月15日まで。

 プロポの参加資格として、市委託入札参加資格者名簿に登載されていることや、産業用地整備に関する方針策定などの実績を求めている。22日まで企画提案書を受け付け、30日のプレゼンテーションを経て、7月5日までに契約候補者を選定する予定だ。

 同市では、企業立地補助制度の改正などにより、堅調な企業立地が続いている。圏央道や外環道の開通などにより、企業の産業用地に対するニーズが高まっている一方、分譲中である千葉土気緑の森工業団地や、ちばリサーチパークでも企業の進出が相次ぎ、19年度に造成工事が完了したネクストコア千葉誉田も全ての区画の宅地が契約済みとなっているなど、産業用地が枯渇しつつある状況だ。

 市企業立地課は、今後も必要な産業用地を確保し、切れ目のない企業誘致を実施することにより、さらなる雇用の確保や地域経済への波及効果を図ることを目指している。

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