総合評価を試行開始 土木・建築の一部工事(宮城県女川町)
[2021/6/4 宮城版]
女川町は、本年度から一般競争入札で予定価格が5000万円以上の大規模工事のうち、施工能力や地域性などを踏まえて適当と認められる工事について、総合評価落札方式(特別簡易型)を試行する。総合評価では、工事によって配点は変わるものの、基本的に価格評価点が80点、価格以外が25点の計105点満点で評価する。本年度は建設課の土木工事など数件で総合評価を試行する予定。
価格評価点は入札価格を点数化したもの。最低入札価格を入札価格で割った値に配点を乗じて算出する。これに価格以外の評価点を加えた値が総合評価点となる。
価格以外の評価点は▽技術力▽社会性▽地域性──の3つの視点で配点する。技術力は企業評価が最大4点、配置する技術者の能力が最大4点で計8点。社会性は労働福祉で最大3点。地域性は地域貢献で最大14点。3つの満点は8点と3点と14点で25点。
企業評価の配点内訳は、県からの受注工事における過去2年間の工事成績平均点が0~1点、同種公共工事の施工実績が0~2点、ISO等認証取得状況が0~1点。
技術者の能力は、保有資格が0~2点、同種・類似工事の施工実績(過去5カ年)が0~1点、継続教育(CPD)の取り組み状況が0~1点。
労働福祉は、建退共への加入状況が0~1点、退職一時金制度または企業年金制度への加入の有無が0~1点、障害者の雇用状況が0~1点。
地域貢献は、営業拠点の所在地が0~2点、地域住民の雇用貢献が0~2点、町内企業の活用計画割合が0~3点、防災活動の実績(過去2件間)が0~2点、女川町まち美化サポーターおよび県スマイルサポーターの実績が0~3点、企業の社会的責任(CSR)が0~2点。
町は本年度から総合評価落札方式を試行するに当たり、従来からあった制度の評価項目や配点などを見直した。本年度の試行結果を踏まえ、来年度以降は対象工事の拡大なども検討する。