安房合同庁舎を再整備 普通建設事業522億円 香取警察署建替や児相新設(県の補正予算)

[2021/6/4 千葉版]
 熊谷俊人知事は3日、会見を開き、6月補正予算案を発表した。「肉付け予算」として編成し、一般会計の予算規模は1857億1900万円。このうち普通建設事業費は522億9600万円を計上している。安房合同庁舎や鴨川庁舎の再整備、香取警察署の建て替え、児童相談所の新設などに着手する方針だ。

 6月補正予算は、当初予算が知事選挙を控えていたことから「骨格予算」であったため、政策的な判断を要する経費や新規事業、投資的経費の新規着手分などを中心とした「肉付け予算」として編成。普通建設事業費は522億9600万円を計上し、補正後の総額は、2020年度当初比1.7%増の1612億2000万円となる見込みだ。

 新規事業では、安房地域の合同庁舎再整備事業を盛り込んだ。安房合同庁舎の再整備では、土壌調査に300万円を計上したほか、基本設計と地質調査で7300万円の債務負担を設定。旧安房南高校跡地の一部を活用して、新庁舎を建設し、安房合同庁舎など4庁舎を集約化する。

 また、鴨川庁舎の再整備では、土壌調査1580万円、既存庁舎の解体設計760万円を予算化するほか、基本設計と地質調査で3000万円の債務負担を盛り込んでいる。安房保健所(健康福祉センター)の鴨川地域保健センター庁舎を建て替え、鴨川庁舎と集約する方針だ。

 警察暑庁舎整備事業では、8230万円を計上するとともに、1億8800万円の債務負担を設定。老朽化・狭あい化が著しい香取警察署について、現在地で建て替えを進めていくため、基本設計や実施設計に着手する。

 児童相談所の新設では、敷地測量や土壌調査で1152万円を盛り込んだほか、基本設計や地質調査で1億0100万円の債務負担を設定。印西市と松戸市にそれぞれ児童相談所を新築する計画だ。

 道路ネットワーク事業では、222億7494万円を追加するほか、53億0600万円の債務負担を行う。北千葉道路をはじめ、銚子連絡道路や長生グリーンラインなどのアクセス道路、地域に密着した道路の整備を引き続き進めていく。

 一宮川流域浸水対策特別緊急事業では19億3600万円を計上するとともに、25億4000万円の債務負担を設定。一宮川中流域の河道断面拡大に12億円、第二調節池の増設や堤防のかさ上げに6億4700万円、茂原市街地の局所的な改修に8900万円を投じる。

 このほか、農業大学校大規模改修事業で出荷調製施設の新築工事で2億5100万円の債務負担を設定したほか、名洗港整備事業4億8500万円、千葉港千葉中央地区埠頭再編事業1億4020万円、館山港多目的桟橋整備事業2億1300万円、生産拠点漁港市場機能強化事業2311万円などを盛り込んでいる。

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