中央復建で予備設計 旧江戸川 押切橋を新設(県葛南土木)
[2021/6/3 千葉版]
県葛南土木事務所は2日、押切橋(仮称)の予備設計業務を中央復建コンサルタンツ(東京本社・東京都千代田区)に委託した。指名競争入札で選定を進め、落札額は1291万円。予定価格は1622万円だった。旧江戸川に市川市と東京都江戸川区を結ぶ橋梁を新設する計画だ。
押切橋は、1967年に市川都市計画道路3・4・25号湊海岸線の一部として都市計画決定された。本県側の計画位置は市川市押切地先と湊地先の地区境。橋梁の延長は約450m。事業計画延長は約780mとなっている。
行徳街道や篠崎街道、河川管理用通路などと立体交差し、本県側は県道市川浦安線、東京都側は柴又街道とそれぞれ接続する。
本県側の橋梁計画をみると、渡河部は幅員15mを想定し、車道(2車線)、両側に自転車歩行者道を整備する。取付部は幅員26mとし、車道(2車線)、両側に側道や路肩、自転車歩行者道を整備していく。
件名は、県単道路改良委託(押切・橋梁予備設計)。同業務では、本県側取付部の延長145mを対象に、橋梁の種類などの検討を進めていく。履行期間は180日間。このほかの区間については、東京都が予備設計をとりまとめるという。
予備設計と併せ、都市計画変更の手続きも進めていく。都市計画原案をみると、変更延長は、旧江戸川の都県境から行徳駅入口交差点までの約420m。都市計画案の縦覧や、都市計画審議会などを経て、早期の都市計画決定を目指す。
県が2016年3月に策定した市川都市計画区域マスタープランでは、湊海岸線の一部である押切橋について、おおむね10年以内に整備を予定する施設として位置付けられている。
江戸川や旧江戸川の都県境区間では、市川橋から今井橋まで約8kmに渡り、一般道路の橋梁がなく、首都圏の人口集中地区における直轄河川で、橋梁間隔が最長となっている。
押切橋は、今井橋から上流側に約2km、市川橋から下流側に約6kmの位置に計画されている。新たな橋梁として、押切橋を整備し、限られた橋梁に交通が集中することで発生する交通混雑や防災上の脆弱性などの課題解消を図っていく方針だ。