下水道施設を耐水化 計画策定へ 処理場やポンプ場(千葉市)
[2021/5/26 千葉版]
千葉市は、下水道施設で耐水化計画の策定に着手する。処理場やポンプ場20カ所を対象に、耐水化に向けた基本方針や設備の高所化など対策案を検討し、実施計画をとりまとめる。同業務の委託先を選定する一般競争入札の手続きを進めており、6月1日に開札する。
同業務では、河川からの氾濫や内水氾濫、地震時などによる各種外力(洪水・内水・津波・高潮)の影響を受ける下水道施設に対して耐水化計画をとりまとめる。
対象となるのは、処理場が中央浄化センターと南部浄化センターの2カ所、ポンプ場が汚水9カ所、雨水4カ所、合流5カ所の計18カ所となっている。
具体的な業務内容をみると、基礎調査や現地調査を実施し、各種計画や浸水想定をもとに耐水化の基本方針を策定する。
耐水化基本方針や洪水・内水・津波・高潮の外力における影響人口など、被災時のリスクの大きさを勘案し、施設への影響範囲を確認して対策浸水深を検討。対策浸水深により対策が必要な施設や設備を選定する。
各施設における対象浸水深に対して、設備の高所化、開口部の位置変更や閉塞、止水板や耐水扉の設置、かさ上げなどの耐水化メニューについて比較検討。対策に時間を要する場合には、段階的な対策についても検討していく。
これらの検討結果により、耐水化に関する概算事業費を算出し、各施設で対策の優先順位を定め、耐水化に向けた実施計画をとりまとめて報告書を作成する。履行期限は2022年3月14日まで。
19年度の台風被害を教訓として、国は浸水リスクの高い下水道施設を対象に、対策浸水深や対策箇所の優先順位を明らかにした耐水化計画を策定し、順次、耐水化事業を進める方針を示している。
施設名 | 洪水 | 内水 | 津波 | 高潮 | ||
計画規模 | 照査降雨 | 東京湾入口に10mの 津波が到達した場合 |
想定最大 | |||
処理場 | 中央浄化センター(合流) | 浸水なし | 浸水なし | 浸水なし | 0~0.5m | 1.37m |
南部浄化センター(汚水) | 浸水なし | 未作成 | 浸水なし | 浸水なし | 対象外 | |
ポンプ場 | 村田雨水ポンプ場 | 浸水なし | 未作成 | 浸水なし | 浸水なし | 対象外 |
蘇我雨水ポンプ場 | 浸水なし | 未作成 | 浸水なし | 浸水なし | 対象外 | |
寒川雨水ポンプ場 | 浸水なし | 未作成 | 浸水なし | 1~2m | 対象外 | |
検見川雨水ポンプ場 | 未作成 | 未作成 | 浸水なし | 0.5~1m | 対象外 | |
中央雨水ポンプ場(合流) | 浸水なし | 未作成 | 浸水なし | 0.5~1m | 浸水なし | |
神明ポンプ場(合流) | 浸水なし | 未作成 | 0~0.5m | 1~2m | 対象外 | |
結城野ポンプ場(合流) | 0.5~1m | 未作成 | 0.5~1m | 1~2m | 対象外 | |
幸ポンプ場(合流) | 浸水なし | 未作成 | 浸水なし | 浸水なし | 対象外 | |
黒砂ポンプ場(合流) | 浸水なし | 未作成 | 浸水なし | 浸水なし | 対象外 | |
出洲ポンプ場(汚水) | 浸水なし | 浸水なし | 浸水なし | 0~0.5m | 1.37m | |
都ポンプ場(汚水) | 0~0.5m | 未作成 | 浸水なし | 浸水なし | 対象外 | |
大椎ポンプ場(汚水) | 浸水なし | 浸水なし | 浸水なし | 浸水なし | 対象外 | |
越智ポンプ場(汚水) | 浸水なし | 浸水なし | 浸水なし | 浸水なし | 対象外 | |
高洲第1ポンプ場(汚水) | 浸水なし | 未作成 | 浸水なし | 浸水なし | 対象外 | |
高洲第2ポンプ場(汚水) | 浸水なし | 未作成 | 浸水なし | 浸水なし | 対象外 | |
若葉ポンプ場(汚水) | 未作成 | 未作成 | 浸水なし | 浸水なし | 対象外 | |
ひび野ポンプ場(汚水) | 未作成 | 未作成 | 浸水なし | 浸水なし | 対象外 | |
長作ポンプ場(汚水) | 未作成 | 未作成 | 浸水なし | 浸水なし | 対象外 |