受託165件で157億円 塙田駐車場 長寿命化へ設計 県建築課

[2021/05/15 栃木版]
 県建築課は、設計・監理など業務委託と工事を合わせ、165件で157億6763万円を受託する2021年度建築事業の計画概要をまとめた。内訳は、業務委託が66件で6億1610万円、工事は99件151億5152万円となった。同課によると、(仮称)林業大学校と若草住宅建替えに伴う設計を、総合評価を併用した指名競争入札で発注するほか、県庁東車庫(塙田駐車場)外部ほか改修工事に伴う設計は第1四半期に発注できるよう作業を進めていく見通しを示した。

 業務委託の66件は前年度2件減、金額の6億1610万円は38・6%減の3億7049万円減となった。

 学校施設・県営住宅等の長寿命化対策や県有施設省エネ加速化事業に加え、地方庁舎をはじめとした老朽化対策が本格化。既存施設の改修・設備更新などとともに、高等学校の再編計画に伴う統合・共学化、地方庁舎等の統合や建替えが始まっており、21年度は林業大学校新築と若草住宅建て替えの設計が目玉。

 林業大学校は、県林業センター(宇都宮市下小池町280)敷地内に木造2階建て・延べ1917平方mの研修・研究棟と木造平屋建て・延べ420平方mの屋内実習棟を整備。若草住宅はRC造8階建て3棟300戸に再整備する計画。

 塙田駐車場は1994年度に整備され、県庁舎地下駐車場と一体的に来訪者などの車両を受け入れている。設計は長寿命化対策に伴う防水や外壁改修等の修繕対策。

 工事の99件151億5152万円は、前年度に比べ13件減の金額で14・8%増の19億4840万円多い。

 長寿命化工事の目玉は、警察本部庁舎空調設備と宇都宮産業展示館外部ほか改修の2件に加え、足利高校校舎新築工事。県教委がまとめた基本計画によると、足利高校の新校舎の構造と規模は、RC造3階建て・延べ8320平方mを前提に基本設計を完了。現在は実施設計に着手しており、構造・規模・仕様等を精査し年内にも設計をまとめ、工事の発注準備を進めていく見通し。

 宇都宮産業展示館は、屋根・防水、省エネ設備、給排水設備、特定天井落下防止など、休館期間に合わせ対策工事を計画的実施していくとした。

 このほか部局別主要施設では、経営管理部のうち新築が那須庁舎整備に伴う若松車庫。那須塩原市緑地内の元県北家畜保健衛生所敷地を利用して整備する。長寿命化では、小山庁舎の本館外部改修工事に伴う設計を委託する。

 環境森林部は、奥日光中禅寺湖畔千手ヶ浜公衆トイレの改修。高度処理浄化システムの採用を見込んでおり、21年度は設計と工事費を受託した。

 保健福祉部の工事は、芳賀町への食肉センター整備に伴い、施設を集約した県北と県南食肉衛生検査所の解体2件。

 農政部は、設計が深山ダム管理所の新設、工事は西の原頭首工管理棟新設で、両施設とも老朽化に伴い建て替えるもの。

 県土整備部は、県営住宅の長寿命化として設計が犬塚1号棟と7・8号棟、羽川1号棟。工事は平松本町1・2強盗、羽川2・3号棟、犬塚2号棟などを実施する。日光だいや川公園には、休養施設のキャビン3棟を新設するほか、杣井木川ポンプ場を新設する。

 教育委員会は、学校施設の長寿命化のうち高等学校が宇都宮高校など10校、特別支援学校では聾学校など4校。足利統合高校整備では、整備地の足利市民会館解体工事を受託した。

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