余熱利用施設で構想 プロポ公告 新清掃工場の周辺(千葉市)

[2021/5/11 千葉版]

余熱利用施設の検討場所

余熱利用施設の検討場所

 千葉市は10日、新清掃工場の建設に伴い整備する余熱利用施設について、基本構想策定業務の委託先を選定する公募型プロポーザルを公告した。新清掃工場周辺を対象に、導入機能や施設規模などモデルプランを検討するもので、委託限度額は964万円。14日まで参加申請書を受け付けている。

 同市では、若葉区北谷津町で新清掃工場の整備を進めており、2026年4月に稼働する予定。その隣接地域で民間活力の導入を念頭に、新清掃工場の余熱を利用し、北谷津の豊かな自然を活かして、地域の活性化を図る方針だ。

 件名は「新清掃工場建設に係る余熱利用施設及び地域活性化等基本構想策定業務委託」。対象となるのは、北谷津清掃工場隣接地とその周辺。市街化調整区域で地域森林計画対象民有林となっており、現況は山林や道路などとなっている。

 同業務では、新清掃工場建設に伴う余熱利用施設や地域活性化事業におけるモデルプランの詳細検討を進め、余熱利用施設基本構想をとりまとめる。

 モデルプランでは▽導入機能▽ゾーニング(動線含む)▽事業区域(面積)▽施設の構成や機能規模▽配置図▽運営方針▽概算事業費──などを検討。事業スケジュールや課題について整理し、対策を検討していく。履行期限は2022年3月31日まで。

 プロポの参加資格要件は、20・21年度の市委託入札参加資格者名簿に登録されていることなどを求める。14日まで参加申請書、18日~24日に技術提案書をそれぞれ受け付け、6月3日のヒアリングを経て、同11日に優先交渉者を選定する予定だ。

 この業務の成果を踏まえ、22年度に庁内検討会など関係機関で詳細協議を進め、事業計画を作成する方針だ。早ければ23年度にも事業化に向けた予算措置を予定している。

 同市では、新清掃工場周辺地域の活性化に向け、17年度に地元要望を踏まえ、地域活性化等可能性調査を実施し、「スポーツメッカとわんぱくの森」のコンセプトを掲げる構想案を策定。温水プールを含む複合施設と、プレーパークのような子どもたちの遊び場となる「わんぱくの森」を計画の中心に据えた。

 19年度には事業化検討調査で、構想案に関係する事業を実施する民間事業者へヒアリングし、概算事業費を算出。20年度にはサウンディング市場調査を実施し、活性化に向けたコンセプトやゾーニング、課題を含む整備スケジュールを整理している。

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