区役所を大規模改修 稲毛・緑区 実施設計に着手(千葉市)
[2021/4/28 千葉版]
対象施設の規模は、稲毛区役所がRC造地下1階・地上3階建て延べ5247平方m、緑区役所がRC造5階建て延べ5133平方m。いずれも1992年に竣工し、築30年を迎える。
想定される工事概要をみると、建築関連は、屋根防水(既存アスファルト防水の割れ、摩耗、変形、排水不良)、外壁改修(外壁タイルの浮き・剥離、伸縮目地打替え、タイル洗浄)、内部改修(床・壁・天井の摩耗、破損、変色、トイレ、間仕切り壁の変更)、建具改修(開閉不良、ガラス破損、摩耗)、外構改修(タイル改修、段差解消)など。
このほか、屋内キュービクルや既存発電機など電気設備、空気調和機や昇降機など機械設備の更新を計画。大規模改修に伴い、執務室やトイレのレイアウトを変更する予定だという。
実施設計業務の委託先を選定する一般競争入札の手続きを開始した。入札参加資格要件は、市内に本店があり、20・21年度市測量・コンサルタント入札参加資格者名簿で建築関係建設コンサルタントに登録されていることのほか、履行実績などを求めている。5月14日まで入札参加申請、18日~25日に入札書をそれぞれ受け付け、26日に開札する予定だ。
同市は20年度、区役所3カ所の建物劣化度調査・改修基本方針策定業務を委託。稲毛区役所はアストニッシュ(千葉市中央区)、緑区役所は千葉土屋建築研究所(千葉市美浜区)、花見川区役所は齋藤建築設計事務所(千葉市美浜区)がそれぞれ担当した。
この業務では、施設全体を対象に、外壁や屋上防水のほか、空調や受変電などの設備の劣化度を調査し、改修計画をとりまとめたほか、概算事業費を算出している。
なお、花見川区役所については、施設全体の使い方などを検討しているため、その結果を踏まえ、実施設計に着手する方針だ。
市公共施設等個別施設計画では、区役所について、築後30年をめどに大規模改修を実施する方向性が盛り込まれている。