工事管理でCM導入 15億円規模 地磁気逆転地層の整備(市原市)

[2021/4/22 千葉版]
 市原市は、地磁気逆転地層整備事業でコンストラクションマネジメント(CM)方式を導入する。土木・建築・展示の複数工事を統括的に管理するため、支援業務を委託する。同事業では、園路やガイダンス施設、階段状見学施設、駐車場などを整備する計画で、総事業費は15億円規模を概算。今年度は土木工事の基本設計に着手する。

 田淵の地磁気逆転地層は、国内初の地質年代区分の国際境界模式地(GSSP)に認定され、地球史の一部に「チバニアン」の名称が使用されることが決まった。将来にわたって適切に保存・活用するとともに、必要な整備を進めていく。

 事業イメージは図の通り。大型バス乗降場や見学者用駐車場(約1200平方m)、ガイダンス施設(約985平方m)、階段状見学施設、園路、橋長12mと5mの橋梁などを整備する計画だ。

 土木・建築・展示の複数工事を統括的に管理する必要があることから、CM方式を導入する。市が求める機能や諸条件を成果物に反映し、円滑に事業を進行させるために、設計から事業完了まで一連の事業管理業務を支援するもので、同市では、防災庁舎建設事業などで導入した実績がある。

 今年度予算では、地磁気逆転地層整備事業(管理支援)で総額1億7514万円の継続費を設定。年割額は2021年度3094万円、22年度4140万円、23年度4245万円、24年度3361万円、25年度2673万円となっている。

 市ふるさと文化課は、CM業務について、7~8月ごろに募集を開始したい考えを示している。委託方法はプロポーザル方式などを視野に入れて検討しているという。

 併せて、保存活用計画や整備基本計画に基づき、土木工事の基本設計に着手する。同業務の委託先を選定する一般競争入札の手続きを進めている。23日まで入札参加申請、5月7日~11日に入札書をそれぞれ受け付け、同13日に開札する。

 主な業務は、園内(3.6ha)の基本設計のほか、橋梁(2橋)や階段状見学施設、大型バス乗降場の予備設計など。履行期限は22年3月15日まで。

 入札参加資格は、20・21年度の市入札参加資格者名簿(測量・コンサルタント部門)で、土木関係建設コンサルタント(道路)と土木関係建設コンサルタント(都市計画・地方計画)に登録があることなどを求める。

 土木工事については、22年度に詳細設計を進め、23年度の着工を計画している。ガイダンス施設など建築工事は、22年度に基本設計、23年度に実施設計を進めていく。25年度までの完成、26年度の供用開始を目指す。

事業イメージ図

事業イメージ図

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