パスコJVが業務代行 造成は9月着工/施工者を早期選定(飯野坂東部区画整理組合)
[2021/4/20 宮城版]
名取市飯野坂東部土地区画整理組合(阿部栄一理事長)は17日、設立総会を開き業務代行者をパスコ(仙台支店・仙台市宮城野区)・太陽不動産(名取市)JVに決定した。国道4号東側の事業地約7・3㏊に流通・業務用地を整備し流通・倉庫業などの企業誘致を進める。同JVが事務局機能や保留地のあっせん・処分などを担う。総事業費は約12億円を見込む。早期に施工者を選定し、9月ごろの造成工着を目指す方針だ。
同組合は39人の地権者で構成。設立総会では業務代行者決定のほか、役員選任などの議案が可決された。コロナ禍ということで委任状が中心となった。総会後の理事会では、理事の互選で阿部氏を組合理事長に決定。同氏は、太陽不動産の代表取締役で、同組合準備委員会の代表も務めた。パスコは準備委員会の段階からコンサル業務を担当している。同組合は3月19日付で県から組合設立認可を受けた。
区画整理の事業期間は2025年3月31日まで。事業地は水田を主体とした農地で飯野坂字北沖、南沖、小揚場などの7万3211㎡となる20年5月15日付で市街化区域に編入済みで、用途は準工業地域。国道4号沿いに隣接し、一帯には商業施設のほか工業機能が集積し、名取中央スマートインターチェンジに直結する好条件から宅地需要が高まっているエリアだ。
事業計画によると、区画整理事業で流通・業務用地を5万2789㎡確保する。メインの区画として2万㎡、1万7000㎡、1600㎡を設ける計画。このほかの土地利用は、道路などの公共用地1万9746㎡、住宅地(3戸)1276㎡など。公園は北側と南側の2カ所に調整池併用型で配置する。
総事業費は12億2000万円を見込んでおり、このうち工事費は10億4600万円を試算。内訳は整地に約1億円、道路や公園などに約4億円、上下水道に約2億円など。
今後、組合は施工者の選定準備に入る。発注方式は現在のところ未定で、9月の着工までに受注者の決定を目指す。保留床の処分に向けては、立地希望者と6~7月ごろに仮契約、本年末から来年にかけて本契約となりそうだ。