総合評価分析プロポ 評価のバランス分析 導入15年で課題検証(宮城県土木部)
[2021/4/16 宮城版]
宮城県土木部は4月15日、「総合評価落札方式に関する分析等業務」の公募型プロポーザルを公告した。企画提案書を5月14日まで受け付ける。現行の総合評価の見直しに向けて、評価項目の分析や配点の分析を行い、落札のシミュレーションなどを実施する。
プロポーザルに参加できるのは、宮城県の入札参加資格のうち、物品調達に登録している事業者。グループによる共同提案も可能だが、委託契約は代表者とのみ行う。企画提案書は土木部事業管理課技術企画班で、5月14日午後3時まで受け付ける。提出方法は持参または郵送。
書類を受け付け後、5月20日にプレゼンテーションなどの審査を行う。委託候補者を選定後、同24日に結果を通知する予定。委託額の上限は税込み869万円に設定している。
宮城県は2006年から入札・契約制度に総合評価を導入し、価格と品質で総合的に優れた事業者の選定に努めている。これまでも適宜、制度の見直しを行ってきたが、導入から約15年が経つことを受けて、現行制度の課題などを改めて検証することにした。
建設業界では近年、ICTが目覚ましく進化し、総合評価の導入以前とは環境が大きく変化している。また、担い手3法が改正されたことで、より高い品質や出来形が求められたり、労働環境、雇用体制の改善も必要になっている。現行制度では「価格評価点」と「価格以外の評価点」のバランスや、価格以外の評価項目の配点割合などについて、業界団体から改正の要望などが出されている。
委託する業務では建設業界の現状把握や、落札状況の分析データを整理した上で、グラフを用いたデータ分析のとりまとめや配点割合を変更した落札シミュレーションなどを実施する。
履行期間は2022年2月28日まで。ただし、県は分析データをもとに22年度から総合評価を改正する意向を示していることから、指定する分析業務については10月までに納品してもらう。