建替でDBO導入 下田処分場 浸出水の処理施設(千葉市)
[2021/4/13 千葉版]
千葉市は、下田最終処分場の浸出水処理施設建替施設整備・運営事業でDBO方式を導入する。老朽化した塵芥汚水処理施設を隣接地で建て替える計画。事業者の選定準備を進めるため、PFIアドバイザリー業務を委託する。同業務の成果を踏まえ、2022年度に事業者を公募する方針だ。
新施設の建設予定地は若葉区谷当町580-1。塵芥汚水処理施設の隣接に位置し、敷地面積は6662平方m。施設規模をみると、計画流入水量は1日当たり800立方m、浸出水調整槽容量は1500立方m以上とする。
水処理方式は生物処理(硝化・脱窒)+凝集沈殿+砂ろ過+活性炭吸着+消毒。汚泥処理方式は汚泥重力濃縮+脱水処理を採用する。
基本設計は日産技術コンサルタント(千葉事務所・千葉市中央区)、発注仕様書の作成は建設技術研究所(千葉事務所・千葉市中央区)、PFI等導入可能性調査は八千代エンジニヤリング(千葉事務所・千葉市中央区)がそれぞれ担当している。
市廃棄物施設整備課は、アドバイザリー業務の委託事業者を選定する公募型プロポーザルの手続きを開始した。委託限度額は2677万4000円となっている。
同業務では、DBO方式で事業を進めるため、事業スキームや契約方式、発注方式、評価方法、事業者選定スケジュール、事業者参加資格条件などを検討する。
これらの検討を踏まえ、市場調査を実施。この調査では、プラントメーカに対して見積設計(施設整備費や運営維持管理費)を依頼し、参考見積書をとりまとめる。
実施方針案を作成し、VFMの算定結果(定量的評価)に定性的評価を加えて、特定事業の選定に向けた資料の作成・公表支援を担当する。
事業者の募集に向けて、入札説明書や要求水準書、落札者選定基準書などの募集資料を作成するほか、協定・契約の締結や審査委員会の運営などを支援する。履行期限は2023年3月17日まで。
プロポの参加資格要件は、20・21年度の市委託入札参加資格者名簿に登載されており、地区区分が「市内」または「準市内」、業種(大分類)名称が「調査・計画」で登録されていることのほか、業務実績などを求めている。
19日まで参加申請書、23日~5月12日に技術提案書をそれぞれ受け付ける。同17日のヒアリングなどを経て、同20日までに優先交渉者を選定する。
3月に改訂した「千葉市一般廃棄物処理施設基本計画」をみると、汚水処理施設の整備方針では、既存施設の劣化状況が著しく、建て替えが必要となっているが、施設用地が狭いため、現施設を運用しながら新用地に建設するとした。23年度の建設着手、25年度中の稼働開始を目指す。