新病院で発注支援 事業手法の検討踏まえ(千葉市)
[2021/4/9 千葉版]
千葉市病院局は、「千葉市立病院再整備基本構想」を踏まえ、新病院の整備に向けて、基本計画や基本設計のとりまとめのほか、実施設計以降の事業手法の検討を進めている。それらの検討結果を踏まえ、工事発注を見据えて発注支援業務を委託する。新病院の開院時期は遅くとも2025年度上半期としているが、できるかぎり早期の開院を目指す。
同市は20年度、基本計画策定支援・基本設計業務を日建設計・システム環境研究所共同事業体に委託。病床数や診療科、敷地の規模、施設の配置、建物の規模、各部門の配置など、新病院の基本的な機能や施設要件の検討を進めている。
今年度は、基本計画と基本設計をとりまとめるほか、建設予定地の測量や施設の特性を踏まえた実施設計以降の発注方法の検討、発注準備などを進めていく。併せて、建設予定地の所有者である県企業局との用地取得に向けて、具体的な協議を本格化する。
基本計画や基本設計は9月末に完了する予定だが、海浜病院の老朽化が深刻となっているため、完了後ただちに実施設計に着手できるよう調整しているという。
新病院の開院時期は遅くとも25年度上半期としているが、できるかぎり早期の開院に向けて取り組んでいく。ポストコロナの医療提供体制を見据えた、胎児から高齢者まで切れ目のない医療を提供できる病院づくりを目指す。
「千葉市立病院再整備基本構想」をみると、建設予定地は美浜区若葉3丁目1番26に位置する幕張新都心若葉住宅地区の小学校・公益施設用地5.3ha。このうち、住宅地区からの動線を考慮した位置を小学校用地、これを除いた公益施設用地を建設予定地とする。
新病院に必要な病床数は380~430床を想定。人口減少なども見据え、病床数の最適化を図っていく。
診療科目は、現海浜病院の診療科目を原則維持する方針。整備手法は、直接施工方式(従来方式)、DB方式、ECI方式を中心に検討を進めている。
事業スケジュールをみると、基本計画や基本設計の成果を踏まえ、今年度に実施設計に着手し、22年度の着工を目指している。