将来への施策に挑戦 新たな県政運営スタート 熊谷知事

[2021/4/6 千葉版]

県職員から花束を受け取る熊谷知事(左)

県職員から花束を受け取る熊谷知事(左)

 任期満了に伴う県知事選で初当選した熊谷俊人知事が5日、県庁に初登庁し、新たな県政運営のスタートを切った。熊谷知事は「選挙公約で掲げた県政ビジョンをもとに、20~30年後の将来を見据え、今やるべき施策に挑戦したい」と抱負を語った。

 熊谷知事は午前10時ごろ、公用車で県庁に到着。本庁舎玄関ロビーで、県職員から花束を受け取ると、集まった県職員や県議らから大きな拍手がおくられた。熊谷知事は、副知事や幹部職員一人一人にあいさつしながら、県庁を進んでいった。

 知事執務室に入った熊谷知事は「多くの県民に信頼していただき、知恵や思いを結集できるような知事を目指していかなければいけない」と意気込みを語った。その後、森田健作前知事と面会し、事務引継書に署名した。

 知事就任後初めての記者会見で、熊谷知事は、災害対応について、県が迅速に対応するとともに、現場と連携がとれる体制づくりが急務と強調。甚大な浸水被害を受けた一宮川流域など、被災現場を実際に見て、具体的な対策を推進していく考えを示した。

 市町村との関係については、自由に意見交換をする場を設けて、連携を強化することを表明。副知事人事について「適材適所で進めていきたい」と話した。森田前知事が進めてきたアクアライン800円化については、「本県にとって極めて重要な戦略」と述べ、維持していく方針を示した。

 熊谷知事は、県民の命とくらしを守る県政ビジョンとして[1]市町村・医療現場と連携した新型コロナウイルス対策[2]危機管理リーダーシップ、災害に強い防災県を確立[3]超高齢化時代に対応した医療・福祉の充実[4]民間投資を引き出し、雇用を創出[5]子育て世代の知事として「小さな手に大きな未来を」[6]豊かな緑と海を活かした千葉県づくり──を掲げている。

 熊谷知事は1978年2月18日生まれの43歳。2001年3月に早稲田大学政治経済学部卒業後、同4月にNTTコミュニケーションズに入社。千葉市議を経て、09年6月の千葉市長選で初当選し、連続3期当選。3月21日の県知事選で、新人8人による選挙戦を制し、初当選を果たした。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.