内閣府に整備方針案 松戸駅周辺 都市再生地域指定へ(松戸市)

[2021/4/3 千葉版]
20210403c 松戸市は2日、松戸駅周辺地域50haにおける都市再生緊急整備地域の指定に向けて、内閣府に地域整備方針案を提出した。同制度は、民間の都市開発プロジェクトの実施にあたって、都市計画の特例のほか、固定資産税の軽減などの税制措置や金融支援が活用できるもので、県内では、千葉駅周辺地域と柏駅周辺地域が指定されている。市では、同制度の活用により、駅周辺地域のにぎわいと防災性の向上を図ることにしている。

 市は、2017年12月に都市再生緊急整備地域の候補地域に松戸駅周辺地域が含まれたことを受け、学識経験者ら14人で構成する都市再生緊急整備地域準備協議会を18年5月から5回にわたって開催。指定に必要な「地域整備方針案」などをとりまとめた。

 指定区域は、「松戸駅周辺まちづくり基本構造図」における「商業・業務ゾーン」に、官舎跡地や中央公園の一体開発を計画している「新拠点ゾーン」を加えたエリアを想定。

 整備目標には、都内に近い立地を生かしながら東京の一極集中是正に貢献することや、災害に強い都市環境を創出することなどを定めている。

 導入を図る機能については▽創業しやすいインキュベーション機能▽旧松戸宿や坂川の水辺空間を生かした都市空間▽防災やバックアップオフィス機能──を設定。

 公益的施設の整備については、市役所機能の再編のほか、利用しやすい改札外通路、東口駅前広場の整備や駐輪・駐車場の改善、新拠点ゾーンへの歩行者デッキ、東西を結ぶ経路のバリアフリー化、松戸中央公園の再整備などを挙げている。

 また、市街地整備の取り組みについては、建物の形態・色彩などの誘導、産官学民が連携したエリアマネジメント、支援物資等の輸送手段としてドローン活用、IoT活用などスマートシティ化などを盛り込んでいる。

 県内の指定地域のうち、千葉駅周辺地域(約28ha)では、駅西口B工区の整備にあたって、「都市再生特別地区」の適用により、容積率と斜線制限が緩和されている。

 一方、千葉蘇我臨海地域(約116ha)と千葉みなと駅西地域(約21ha)は、都市再生事業が概成したため20年1月に解除された。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.