建設工事642件 秋保で支援校新築 宮城一高建替えは3件(21年度発注予定 宮城県)

[2021/4/2 宮城版]
 宮城県出納局は4月1日、2021年度の公共工事発注予定を発表した。発注額が250万円以上となる案件は、1日時点で建設工事が642件、建設関連業務が481件となった。秋保地区(仙台市太白区)に新設する仮称・仙台南部地区特別支援学校について、9月にWTO対象の新築工事を発注する。宮城第一高校(仙台市青葉区)の建て替え事業では、校舎の改築工事を3件に分けて5月に入札公告する。

 多くの復興事業が終了したことを受け、建設工事の発注件数は前年同期より59.6%(435件)の大幅な減少となった。642件のうち、本庁の所管分は35.8%に当たる230件。出先機関の所管分は64.2%に当たる412件。農地整備を所管する農政部、漁港整備を所管する水産林政部は、本庁の所管工事がなくなった。

 主な部局の所管件数を見ると、土木部は計346件(本庁106件+出先240件)を所管し、全体の53.9%を占めている。農政部は出先機関分の82件、水産林政部も出先機関分の27件を所管する。また、上・下水道工事を所管する企業局は計66件(本庁8件+出先58件)を発注する。教育庁は計42件(本庁41件+出先1件)、県警本部は49件(本庁のみ)を所管する。本年度に創設された企画部は、本庁分の6件を所管する。

 四半期別の発注件数と前年比は▽第1四半期361件(105件減)▽第2四半期215件(243件減)▽第3四半期50件(87件減)▽第4四半期16件(同数)──となっている。

 唯一、WTO対象案件となるのは、土木部営繕課が所管する「仙台南部地区特別支援学校新築工事」。9月に発注する。旧拓桃支援学校などがあった秋保町湯元字鹿乙の敷地2万6000平方mに、RC造の校舎や付属棟など延べ1万1600平方mの建物を建設する。概算工事費は55億円と試算している。

 同校の建設では関連して▽電気工事▽機械工事▽衛生工事▽空調工事▽昇降機工事──の5件もそれぞれ発注する。発注時期は電気と空調が11月、機械、衛生、昇降機が22年1月を予定している。

 現校舎の解体工事が発注済みになるなど、建て替え事業が進んでいる宮城第一高校では、いよいよ新校舎の建設が始まる。土木部は「宮城第一高改築工事」をその1からその3の3件に分け、5月に発注する。その1でRC造約5300平方mの校舎(概算工事費17億円)、その2で同3400平方mの校舎(同11億円)、その3で同2100平方mの校舎や付属棟(同13億円)を建設する。

 学校施設の整備では、新体育館の建設を進めている4校で現体育館の解体工事を発注する。実施高校は▽名取(岩沼市)▽角田(角田市)▽佐沼(登米市)▽松島(松島町)──の4校。名取と佐沼の解体工事は6月、角田と松島の解体工事は7月に発注する。

 道路工事では、土木部道路課が「釜谷道路災害復旧工事その2」と「福岡蔵本道路改良工事」の2件を発注する。釜谷道路の工事は、今月中に一般競争入札を公告する。石巻市渡波地区を通る県道釜谷大須雄勝線の240mを対象に、掘削工や法面工を施工する。

 本庁工事がなくなった農政部では、北部地方振興事務所栗原地域事務所の所管で津久毛地区(栗原市金成)の農地整備を6月に2件発注する。「津久毛1-1工区区画整理工事」では7ha、「津久毛1-2工区区画整理工事」では11haを大区画化する。

 水産林政部の所管では、仙台地方振興事務所が山元町坂元地区で実施する「蛇沢復旧治山工事」を6月に発注する。3基の谷止め工や山腹工を施工する。

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