建替など視野に調査 老朽化が著しい病棟(長生病院)

[2021/3/19 千葉版]
 長生郡市広域市町村圏組合は、茂原市の公立長生病院で、老朽化が著しく、新耐震基準を満たしていない病棟(B棟)の調査に乗り出す。2021年度病院事業会計予算で関連経費を計上していることが分かった。中長期ビジョンを踏まえ、建て替えなどを視野に入れて調査・検討を進めていく方針だ。

 同組合では、公立長生病院あり方検討委員会(委員長・鈴木秋彦茂原市長生郡医師会会長)の報告書を踏まえ、中長期ビジョンを策定。充実した医療体制を確立するため、医師の確保や適切な設備投資が必要とした。

B棟では施設全体で経年劣化が進む

B棟では施設全体で経年劣化が進む

 B棟の現状をみると、新耐震基準を満たしておらず、3階部分で、地震の震動・衝撃に対して危険性が高くなっている。1978年建築、79年竣工と、築40年が経過しており、排水管から水漏れが発生するなど、施設の全体で劣化がみられ、建て替えが必要な状況だ。

 中長期ビジョン策定支援業務はアイテック(東京都中央区)が担当。

 公立長生病院の所在地は茂原市本納2777。敷地面積は2万6482平方m。一般病床は急性期150床、地域包括ケア30床の計180床。急性期病床のうち、B棟52床は休床している。

 建物はA~C棟の3棟で構成。施設の構造・規模は、A棟がRC造3階建て延べ1698平方m、B棟がRC造5階建て延べ3768平方m、C棟がRC造6階建て延べ7234平方m。このうちB棟のみ旧耐震基準となっている。

 診療科目は内科、脳神経内科、外科、整形外科、産婦人科、小児科、皮膚科、眼科、脳神経外科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、消化器科、麻酔科、放射線科、リハビリテーション科。駐車場は臨時駐車場を含め180台のスペースがある。

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