5事業35カ所で102億円 巴波、田川の改良復旧着手 県河川課

[2021/03/11 栃木版]
 県河川課は、2020年度2月補正予算による国庫と交付金の5事業35カ所(浸水リスク想定図作成等含む)で102億8500万円を配分。改良復旧は巴波川(栃木市)と田川(宇都宮市)に着手するほか、交付金新規で姿川(同)、小藪川(鹿沼市)、大内川(那珂川町)、旗川(佐野市・足利市)の測量や設計、地質調査等を予算配分した。構造物では、武子川がJR日光線橋梁、旗川は市道橋の稲岡橋を架け替えるため設計を委託する。

 激特では、新規の巴波川に3億円を配分、地下捷水路の詳細設計を委託するほか、用地調査に着手する。秋山川(佐野市)は6億2000万円で、本川の掘削・護岸のほか、統合堰の改築を継続で施工する。

 大規模特定河川改修のうち武名瀬川(上三川町)は4億5800万円。国道352号野田橋を架け替えるため、旧橋撤去等を予算化した。杣井木川(小山市)は排水ポンプ場の整備等として4億7000万円を配分。熊川(那須塩原市)は4億3200万円で、掘削・護岸整備を継続する。

 防災安全交付金のうち新規の田川は、調節池2基と河道設計に1億5000万円。大谷地区の姿川も豆田川合流部付近への調節池整備に向け、3億円を配分。整備位置を確定していくほか、用地調査と買収に着手していく。大芦川(鹿沼市)には2億5000万円。河道掘削を継続するほか、新規の小藪川は測量設計を踏まえ、護岸などの整備に着手していく。

 日光市土沢地内の田川は整備終盤で、改修の進ちょくを図るため2億円を配分。五行川の芳賀遊水地(芳賀町)には1億3000万円を配分した。東日本台風で氾濫、越水した小山市乙女・網戸の思川は、流下能力を拡大する河道掘削に9億8400万円を配分。鹿島川(大田原市)は、2基の調節池整備などとして1億4000万円、交付金の熊川には2億円を充て、掘削・護岸整備の進ちょくを図る。

 那須烏山市向田の荒川は、改良復旧区間下流側の築堤・護岸整備に2億円、新規の大内川は盛谷川合流部から上流4.4kmの改修に着手するため、河道設計や県道矢又大内線の橋梁の架け替えなどを検討していく。旗川は稲岡橋架け替えに伴う設計や地質調査などとして2億円を配分した。

 災害復旧助成事業のうち永野川(栃木市)は、JR両毛線橋梁等構造物の諸元を固め、河道掘削・護岸整備などとして22億9500万円を配分。那須烏山市の荒川に9億6300万円、鹿沼市の思川は1億3800万円を配分し、改良復旧の進ちょくを図る。

 災害関連では黒川(壬生町)に4100万円、秋山川には5200万円を配分。河道拡幅や掘削・護岸整備などを行う。

 以下、箇所付け。(河川名=事業内容、▼は新規)
【河川激甚災害対策特別緊急事業】
▼巴波川(栃木市)=地下捷水路詳細設計
▽秋山川(佐野市)=掘削、護岸、堰改築
【大規模特定河川改修事業】
▽熊川(那須塩原市)=掘削、護岸
▽武子川(鹿沼市)=橋梁設計委託(JR)
▽武名瀬川(上三川町)=橋梁架替、掘削、護岸
▽杣井木川(小山市)=排水機場整備
【防災安全交付金事業】
▽情報基盤(全県)=カメラ、水位計、システム
▽浸水リスク図(全県)=浸水リスク図作成
▽姥川(足利市)=河道設計
▽思川(小山市黒本・飯塚)=地質調査、樋門設計
▽思川(小山市乙女・網戸)=河道掘削
▽思川(鹿沼市深程)=測量、設計
▼姿川(宇都宮市大谷)=調節池用地調査・補償
▼田川(宇都宮市)=調節池・河道設計
▽大芦川(鹿沼市)=河道掘削
▽荒川(那須烏山市向田)=築堤、護岸
▼旗川(佐野市・足利市)=橋梁設計、地質調査、掘削
▽田川上流(宇都宮市石那田)=管理橋架替、掘削、護岸
▽田川上流(日光市土沢)=掘削、護岸
▽釜川放水路(宇都宮市)=耐震補強
▽五行川・芳賀遊水地(芳賀町)=遊水地整備
▽五行川・本川(真岡市)=測量・設計
▽小藪川上流(鹿沼市)=護岸
▼小藪川(鹿沼市)=測量・設計、掘削、護岸
▽杣井木川排水機場(小山市)=長寿命化
▽百目鬼川放水路(益子町)=掘削、護岸
▽鹿島川(大田原市)=調節池整備
▽熊川(那須塩原市・大田原市)=掘削、護岸
▽武茂川・大内川(那珂川町)=掘削、護岸
▽巴波川上流(栃木市)=調節池設計
▼大内川(那珂川町)=測量、設計、地質調査、橋梁設計
▽名草川(足利市)=掘削、護岸、用地補償
【災害復旧助成事業】
▽永野川(栃木市)=河道掘削、護岸
▽荒川(那須烏山市)=築堤、掘削、護岸
▽思川(鹿沼市)=掘削、護岸
【災害関連事業】
▽秋山川(佐野市)=掘削、護岸
▽黒川(壬生町)=河道拡幅、掘削、護岸

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