2事業の継続了承 北千葉道路と立体交差(県土整備評価審)

[2021/3/9 千葉版]

北千葉道路II期の位置図

北千葉道路II期の位置図

 県土整備公共事業評価審議会(会長・轟朝幸日本大学理工学部教授)が8日、県庁で開かれた。一般国道464号北千葉道路(II期)と連続立体交差事業(新京成線)の再評価を実施。いずれも事業を継続し、効果の早期発現を目指すことが了承された。連続立体交差事業では事業費を増額することが報告された。

 北千葉道路II期は、暫定2車線で供用しているI期東側の成田市押畑から大山までの区間を整備するバイパス事業。2015年度の再評価から5カ年を経過したことから、再評価を実施した。

 延長は3.7km。道路規格は第3種第1級で、設計速度は時速80km。計画横断図をみると、幅員は、高架・橋梁部が24.47m、盛土部が18.25mとなっている。

 07年に事業に着手し、09年度から用地買収を進め、17年度に着工。事業進ちょく率は、事業費ベースで26%、用地取得面積ベースで99%となっている。全体事業費は421億円で、30年度の供用開始を目指す。

 費用便益比は事業全体で1.8、残事業で2.7となり、費用対効果が見込まれている。整備効果として、成田市街地の交通円滑化や、安全性の向上、物流の効率化、防災機能の強化などが期待されている。

 連続立体交差事業では、鎌ケ谷市の中心市街地を走行している新京成線について、鎌ケ谷大仏駅~くぬぎ山駅間を高架化し、既存の踏切12カ所を除却する。事業延長は3257m。24年度の完了を目指す。

 18年度の再評価時から、事業費が増額することとなったため、再評価を実施した。高架橋の付属施設を追加することなどにより、事業費が27億円増額し、463億円となる見通し。鉄道側の負担額を含む全体事業費は528億円を想定している。

 01年度に事業着手し、02年度から用地買収を推進。04年度に高架橋に着工し、17年度に下り線を高架化、19年度に全線を高架化している。仮線の撤去や借地の復旧を実施しており、事業の進捗率は94%。

 費用便益比は1.8で、投資に対する効果が見込まれている。踏切に起因する交通渋滞や事故が解消されること、救急搬送時の短縮が見込まれること、大規模災害発生時の輸送ルート確保による防災機能の向上につながるなどの効果が期待できるとした。

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