土木費5億円台を確保 一般会計は6%増(21年度予算案 宮城県蔵王町)

[2021/3/3 宮城版]
 蔵王町は2日、新年度の各会計予算案を町議会第1回定例会に上程した。一般会計はや新型コロナウイルスや新設する統合中学校の関連費用が押し上げ前年度比6・0%増の60億5000万円。統合中には、設計委託費のほか、外周道路の予備設計費を計上している。土木費は例年と同規模の5億円台をキープし、改良整備事業などを推進する。

 一般会計の増額編成は、ふるさと納税関連に、返礼品などの経費を計上したほか、寄付金のうち「学校教育の活動と施設環境の整備への活用」を指定した3億円を義務教育施設整備基金に積み立てたことも要因。新設する統合中学校の建設に活用する。

 統合中学校関連では、基金積立のほか、委託費として建築等設計に1711万円、建築設計支援業務に497万円を措置。支援業務は合わせて期間を22~23年度とする限度額662万円の債務負担を組んだ。また、学校外周の既設道路改良に向けて予備設計委託費720万円を盛り込んでいる。

 道の駅には、債務負担を組んでいた設置検討調査支援業務委託費について新年度分の697万円を計上。業務は中央コンサルタンツ(仙台支店・仙台市青葉区)に委託しており、21年度は先進的施設の視察や、検討委員会の開催などを予定。2021年度末までに町としての方向性を見出す方針だ。

 土木費には、改良整備事業に工事費1億2150万円を計上。▽湯口線改良(延長150m)▽下別当1号線改良(同40m)▽桜町線の歩道設置(同100m)▽町道4路線の舗装補修(同計500m)――に充てる。

 このほか、教育費には小学校管理費に工事費2100万円を措置。新規事業として劣化した宮小学校屋上の防水改修を計画している。

 企業会計の予算を見ると、水道事業会計は配水池の電気計装設備更新に設計費800万円、工事費6000万円を充てている。9カ所の配水池についてインターネットを活用した管理に切り替える計画。県道白石上山線(曲竹)の水道管敷設、県道岩沼蔵王線の水道管敷設替えなどの事業費も盛り込んだ。

■ 蔵王町の会計別予算案 21年度 (単位:万円)
会計区分 予算額 前年度比
(%)
一 般 会 計 60億5000 6.0
企業
会計
水道事業 7億6684 11.2
下水道事業 5億5117 2.2
※1万円未満は切り捨て

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