6市7地区が新年度着手へ 市街化区域編入し県支援も 産業団地開発
[2021/03/02 栃木版]
県内の新産業団地開発が旺盛だ。2月9日の県都市計画審議会では、鹿沼、真岡、足利、栃木、小山、下野の6市7地区で産業団地を整備するため、用途を工業専用地域に変更し、市街化区域に編入。新年度予算では、整備に伴う実施設計費や造成工事費等を計上した。県は次期5カ年の産業プラン(仮称・新とちぎ産業プラン)に新産業団地を2025年度まで新たに200haの整備目標を盛り込み、市町と連携して候補地の選定から事業着手、企業誘致まで包括的な支援を表明している。
市街化区域の編入地区のうち宇都宮都市計画区域は、鹿沼市深津地内の約24.3haと真岡市寺内地内の真岡第一工業団地南地区22.6ha。鹿沼市が県企業局、真岡市は市が21年度から産業団地整備を本格化させていくため、両地区とも工業専用地域として用途を変更。既存工業団地に隣接し、将来計画では産業拠点として研究開発や流通業務機能を担う産業の集積を図るとした。
足利佐野都市計画区域は、足利市のあがた駅北地区約21.0haを市街化区域に編入。あがた駅北は、同駅を挟んで南地区が県企業局により概成。産業団地として一体的に開発するため、新年度は特別会計を創設、用地費や設計・工事費を配分した。
小山栃木都市計画区域で市街化区域に編入するのは3市5地区。このうち栃木市は、栃木インター西地区約24.0haと平川地区約31.2ha。両地区とも高速道路ICに至近な交通利便性などを背景に、市が産業団地開発を計画。整備手法には、土地区画整理事業を想定している。将来計画では、産業拠点として研究開発や流通業務機能を担う産業の集積を図るとし、用途を工業専用地域に変更している。
小山市の小山東工業団地約34.0haが市、下野市の西坪山工業団地東地区は県土地開発公社が産業団地開発に着手。両地区とも既存工業団地に近接し、工業専用地域に用途を変更。将来計画では、産業拠点として研究開発や流通業務機能を担い、産業の集積を図るとしている。
県次期産業プランでは、本県の地理的優位性として東京圏との近接性や地震等大規模災害によるリスクの少なさなどPRに努め、充実した道路ネットワーク、高速道路のIC周辺など、好立地に特化した産業団地整備を位置付けた。