9年連続で引き上げ 公共工事の労務単価(国交省)

[2020/2/20 千葉版]
 国土交通省は19日、3月から適用する公共工事設計労務単価を発表した。全国の全職種平均で前年度に比べ1.2%引き上げるもので、9年連続の引き上げとなる。新型コロナウイルス感染症の影響で、公共工事の一時中止が発生したことなどを踏まえ、特別措置を講じる方針だ。

新型コロナ特例措置も

 公共工事の予定価格の積算に必要な公共工事設計労務単価は、2020年度に実施した公共事業労務費調査に基づき決定。47都道府県・51職種ごとに単価を設定している。

 今回、新型コロナウイルス感染症の影響下であることを踏まえ、前年度を下回った単価は、前年度単価に据え置く特別措置を実施する。また、入札不調の発生状況に応じて、労務単価を機動的に見直す。必要な法定福利費相当額や、義務化分の有給休暇取得に関する費用については、継続して反映している。

 全国では全職種単純平均で対前年度比1.2%の引き上げ。必要な法定福利費相当額を加算するなどの措置を実施した13年度の改訂から9年連続の引き上げとなる。全国の全職種加重平均値は2万0409円となっている。

 本県の主要12職種の労務単価は表の通り。とび工2万8200円、鉄筋工2万8100円、左官2万7300円、大工2万5600円、型枠工2万5400円などとなっている。

 この労務単価は同省ホームページなどで閲覧できる。同省と農林水産省は、労務単価を決定するため、所管する公共事業などに従事した建設労働者に対する賃金の支払い実態を、1970年から毎年定期的に調査している。

◆主要12業種の労務単価(単位・円)

職種  労務単価 
特殊作業員 24200
普通作業員 20500
軽作業員 14900
とび工 28200
鉄筋工 28100
運転手(特殊) 24400
運転手(一般) 21600
型枠工 25400
大工 25600
左官 27300
交通誘導警備員A 15100
交通誘導警備員B 13500

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