大型工事9件を発表 南部支援校はWTO 発注予定を早期公表(宮城県土木部)
[2021/2/18 宮城版]
宮城県土木部は2月17日、2021年度に発注する大型工事の発注予定を発表した。併せて、2件の監督支援業務の概要も発表した。建設工事では、発注金額が5億円以上となる案件を9件予定している。このうち、23億円以上の発注金額が見込まれる「仙台南部地区特別支援学校新築工事」と「川内沢ダム本体工事」の2件は、WTO対象の一般競争入札が想定される。
土木部は東日本大震災以降、受注者が資機材の調達や技術者の配置を計画的に行えるよう、次年度に発注が見込まれる大型工事などの発注予定を早期に公表している。
建設工事で発表されたのは、発注金額(税込)が5億円となる9件。
WTO対象となりそうな2件のうち、仙台南部地区特別支援学校新築工事は発注金額が55億円と試算。旧拓桃医療療育センターなどがあった秋保町湯元字鹿乙(仙台市太白区)の敷地2万6000平方mに、RC造で延べ1万1600平方m規模の校舎を建設する。9月の入札公告が見込まれる。
同工事では、関連する電気工事と空調工事も7月に入札公告する予定。発注金額は電気工事が9億0100万円、空調工事が9億7000万円を見込んでいる。
川内沢ダム本体工事も発注金額が33億円と試算され、WTO対象になる見込み。9月に一般競争入札を公告する。同ダムは川内沢川の上流部となる名取市愛(めで)島地区に、総貯水容量179万立方mの重力式コンクリートダムを建設する。堤体高は39.7m(堤頂長145m)となる予定。
老朽化した校舎の建て替え事業では、宮城第一高校(仙台市青葉区)の改築工事を3件に分けて発注する。いずれも5月に入札公告する予定。その1でRC造5300平方m、その2でRC造3400平方m、その3でRC造2100平方mの校舎などを建設する。
大和町吉田地区で実施している吉田川上流部の改修事業では、4月に「吉田川河川改修工事その10」の一般競争入札を公告する。発注金額は5億円を見込み、1万5600立方mの掘削工や600立方mの築堤などを施工する。
仙台港・高砂コンテナターミナル(仙台市宮城野区)の拡張整備では、7月に「高砂コンテナターミナル荷役機械製作据付工事」の一般競争入札を公告する。発注金額は17億円を見込んでいる。コンテナ貨物を吊り上げるガントリークレーンを工場製作した上で据え付けるほか、既設のガントリークレーンを解体する。
宮城県は4月1日に、改めて21年度の発注予定を公表する予定。
■県土木部 21年度発注予定・5億円以上の工事 |
工事名 | 発注種別 | 公告月 | 工期 | 概要 | 発注額 |
仙台南部地区特別支援学校新築工事 | 建築一式 | 9月 | 約18カ月 | 校舎‥RC造約1万1600㎡、 付属棟、外構 |
55億0000万円 |
仙台南部地区特別支援学校新築電気工事 | 電気 | 7月 | 約18カ月 | 新築電気工事 | 9億0100万円 |
仙台南部地区特別支援学校新築空調工事 | 管 | 7月 | 約18カ月 | 新築空調工事 | 9億7000万円 |
宮城第一高改築工事(その1) | 建築一式 | 5月 | 約21カ月 | 校舎‥RC造約5300㎡ | 17億0000万円 |
宮城第一高改築工事(その2) | 建築一式 | 5月 | 約21カ月 | 校舎‥RC造約3400㎡ | 11億0000万円 |
宮城第一高改築工事(その3) | 建築一式 | 5月 | 約21カ月 | 校舎‥RC造約2100㎡、 付属棟、外構 |
13億0000万円 |
高砂コンテナターミナル荷役機械製作据付工事 | 機械器具 設置 |
7月 | 約24カ月 | ガントリークレーン製作・据付、 ガントリークレーン撤去・解体 |
17億0000万円 |
川内沢ダム本体工事 | 土木一式 | 9月 | 約36カ月 | ダム本体工 | 33億0000万円 |
吉田川河川改修工事(その10) | 土木一式 | 4月 | 約9カ月 | 掘削工1万5600㎥、築堤工600㎥、 護岸工620㎡ |
5億0000万円 |