清掃工場建替へ調査 こども園の設計着手(習志野市21年度予算)
[2021/2/17 千葉版]
習志野市の宮本泰介市長は16日の定例記者会見で、22日開会の市議会定例会に上程する20議案の概要を明らかにした。2021年度の一般会計は前年度当初比3.0%(19億円)減の総額615億円。他の特別3会計と企業3会計を加えた市全体の支出規模は1124億9958万円で、同3.2%の減。一般会計は、根幹となる市税収入が3.3%のマイナスとなったものの過去3番目の予算規模となった。新清掃工場建替に向けた基礎調査や仮称・藤崎こども園の設計、旧給食センターの解体に着手する。
一般会計の普通建設事業費は53億2525万円(前年度比39.7%減)で、補助事業が8億6244万円(同33.5%減)、単独事業が44億6281万円(同40.7%減)。谷津小学校の校舎改築事業や新消防庁舎移転事業などの進捗に伴い減額となっている。
主な事業をみると、新清掃工場建設計画等検討事業では、業務運営関係委託料として299万円を予算化。新清掃工場の建て替えに向けて、整備手法や民間活力の導入などの課題を整理するための基礎調査に着手する。22年度に「循環型社会形成推進地域計画」を策定、32年度の稼働を目指す。
既存の芝園(しばぞの)清掃工場は2002年11月の竣工から約18年が経過。13年度に策定した「芝園清掃工場長寿命化計画」では、延命化により31年度まで運営するとしている。1日当たりの処理能力は219t。設計・施工は新日本製鐵が担当した。
老朽化が進む習志野文化ホールの再建設検討事業には20万円を配分。学識経験者らで構成する第3者委員会を設置する。市では、現在と同じ民間施設との合築(区分所有)を想定、建て替えに向けた検討を進めている。
学校関連では、大久保小学校の校舎改築に1億8735万円、屋敷小学校の長寿命化改修に4878万円、第一中学校の長寿命化改修に4854万円の継続費をそれぞれ設定。工事に必要な設計を進める。期間は3件とも21~22年度の2カ年。
また、第一中学校一時校舎賃貸料として、9億8200万円(別途消費税等)の債務負担行為を追加する。期間は21~32年度の12カ年。
仮称・藤崎こども園整備事業では、設計および測量委託料として2116万円を計上。併せて、設計委託料として2カ年で総額6756万円の継続費を設定する。市では、藤崎小学校の敷地内に、子育ての拠点となるこども園を整備することを計画。想定定員は232人。25年度の開設を見込む。
体育施設整備事業には1875万円を充当。秋津公園内スポーツ施設について、公園施設との連携を含め、官民連携手法による施設の再生整備を検討する。20年度の官民連携事業手法等調査業務は日本経済研究所が担当している。履行期限は3月1日まで。
旧給食センターの解体事業には6057万円を計上し、2カ年で総額2億3147万円の継続費を設定。跡地利用に向けて、解体工事や家屋調査、用地測量を進める。
このほか、当初予算では、ふれあい橋と鷺沼西跨線橋の補修工事に5億5856万円、公民館施設整備事業に4471万円、遊具長寿命化更新事業に4454万円、習志野高校の施設整備に4086万円、リサイクルプラザの空調設備更新に4043万円などを盛り込んでいる。