包括委託導入へ調査 雨水・汚水ポンプ場(宮城県塩釜市)
[2021/2/17 宮城版]
塩釜市は2021年度、公共下水道の雨水・汚水ポンプ場90施設の管理業務について、包括委託の導入を検討する。下水道事業会計の新年度予算案に調査委託費1000万円を盛り込んだ。同調査で業務範囲や委託期間、民間の委託需要調査などを想定して調査し、実現の可能性があれば早期導入を目指す。
市のポンプ場は、雨水が基幹施設6カ所(中央、中央第2、中の島、越ノ浦、船入、藤倉)とマンホールポンプ。汚水は藤倉汚水ポンプ場と中継ポンプ場3基、マンホールポンプで、全90施設を管理している。年間管理費は6500~6700万円で、点検や補修工事は別途予算計上している。
民間委託は一部汚水ポンプ場で実施しているが、市は今後、すべてのポン場の管理業務を包括して民間企業に委託する方針で、21年度に調査を行い、委託範囲や期間、導入時期を検討する。21年度業務では民間企業の動向や人口減少に伴う施設管理のあり方を踏まえ、委託仕様書の作成も委託する。
県内では、管路施設を含めた包括委託など複数事例がある。市は、需要動向を踏まえ、早期の導入を検討している。
管渠工事費が倍増
市はこのほか、21年度予算案の建設改良費に2億2961万円を計上する。公共下水道の管渠工事費は1億1606万円を盛り込んだ。復旧・復興以外の管渠工事の本格化で、工事費は前年度の役2倍を充当し、汚水は約7460万円、雨水は約3900万円を計上する。
汚水事業は、ストックマネジメント計画に先駆けて、楓町地区の老朽管更新設計と延長約300mの更新工事、海岸通地区の合流管を分流管に切り替える。21年度は別途、汚水ストックマネジメント計画を策定し、国に補助事業を申請する。22年度から新規5カ年計画を本格化する見通し。
雨水は藤倉3号雨水幹線の工事に伴う舗装復旧や宅内貯留整備工事3カ所に900万円を計上した。