新庁舎整備に調査費 復旧・復興計上ゼロ(21年度予算案 塩釜市 )

[2021/2/9 宮城版]
 塩釜市は8日、2021年度予算案を発表した。一般会計は前年度比9.6%減の209億円を計上する。東日本大震災以前の予算規模で、復旧・復興事業費はゼロとなった。新規は庁舎建て替えに向けた調査費などを計上する。普通建設事業費は4億3004万円(同62.1%減少)を計上する。一方、国の第3次補正予算を活用する大規模事業4件は2月補正予算案に前倒し、5億8064万円を追加する。市は16日開会の市議会2月定例会に提出する。

 重点配分は▽新型コロナ対策▽市政施行80周年▽重点課題解決の事業▽第5次長期総合計画と第6次のパッケージ政策────の4項目。新型コロナ対策はワクチン接種事業に2億4361万円を配分。80周年では伊保石公園と中の島の公園の再生計画策定と展望台の整備に1850万円を計上する。

 重点課題7項目の課題解消では、市役所庁舎整備検討調査事業に1276万円、門前町活性化事業55万円、浦戸再生プロジェクト推進に1257万円を配分する。市役所庁舎は調査委託費で、民間施設との複合化を含めた方向性を検討する。門前町は再生気運を高める視察などの費用を盛り込む。

 普通建設事業費は、復旧・復興費の皆減と補助を活用する事業4件を2月補正予算に前倒したことで前年度事業費を7億円下回った。一方、単独事業費は新規に公園の再整備事業や石田川の堆積土砂を浚渫するため水路整備事業費3500万円を計上する。学校施設は、中学校のLED設置事業に389万円を盛り込む。

2月補正に6億円追加

 塩釜市は、2月補正予算案に国の補正予算を活用した事業4件に5億8064万円を追加する。特定漁港漁場整備事業に7800万円、第一小学校北校舎の長寿命化改良に3億5089万円、塩釜陸橋の補修に1億3600万円、小中学校の情報通信ネットワーク環境整備に1575万円など。

 特定漁業整備事業は、防波堤改良事業費の市負担分で、県が21~24年度に防波堤の機能強化で延長約1189mの改良工事を実施する。総事業費は31億円を試算する。

 

■塩釜市 投資的経費の内訳 (単位:万円)
会計区分 事業費 前年度比
(%)
 普通建設事業費 4億3,004 △62.1
補助 1億0,709 △86.3
単独 3億2,294 △8.1
国直轄事業負担金 0 0
 災害復旧事業費 0 皆減

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