研究所新築へ設計 災害治療学 プロポ2件公告(千葉大学)
[2021/1/23 千葉版]
千葉大学は、豪雨・台風災害や新型コロナウイルス感染症などを踏まえ、災害治療学研究所の整備に乗り出す。亥鼻キャンパスに延べ4170平方m規模の施設を新築する計画。建築と設備の設計業務について、委託先を選定する簡易公募型プロポーザルの手続きを開始した。2021年度の着工を目指す。
同大学は、昨今の豪雨や複合型台風により、社会インフラや人々の健康に甚大な被害がもたらされている状況を踏まえるとともに、コロナウイルスなどの新興感染症に対する社会的ニーズの高まりから、医・薬・看護の研究基盤を生かした「実践型災害治療学」を創成する方針。その研究を推進するため、亥鼻キャンパスに災害治療学研究所を整備する計画だ。
建設場所は医薬系総合研究棟IIの北側付近を想定。施設の構造規模はS造7階建て延べ4170平方m。1~7階にそれぞれ実験室と共同研究室を設置。2階にセミナー室やエントランスホールを整備していく。
建築設計業務では、実施設計方針の策定や実施設計図書の作成、概算工事費の検討などを担う。履行期限は3月31日まで。同業務の成果を踏まえ、6月上旬の着工、22年3月下旬までの完成を目指している。
プロポの課題は▽多様な研究テーマの変化にフレキシブルに対応が可能な実験室▽傾斜地での建設による仮設計画、意匠設計、構造設計から考えられる建設コスト縮減と工期短縮▽温室効果ガスの排出削減、省エネルギー・省資源、長寿命化などの環境保全性能の向上に関する、費用対効果を踏まえた実現可能な提案──など。
建築設計業務の資格として、文部科学省の19・20年度設計・コンサルティング業務の一般競争参加資格者名簿で建築関係設計・施工管理業務(建築のみ)の資格があることや、県内、東京都、神奈川県、埼玉県、茨城県に本店・支店・営業所があることのほか、業務実績などを求める。
2月1日まで参加表明書、同22日まで技術提案書をそれぞれ受け付けている。