全小学校体育館空調設置へ 佐藤栄一宇都宮市長会見 民間で大谷地区周遊拠点 治水対策やLRT推進
[2021/01/08 栃木版]
佐藤栄一宇都宮市長は7日、新春記者会見を開き、新型コロナウイルス感染症対策で独自の助成制度に取組むなど年頭にあたって決意を示すとともに、全小学校体育館空調設置の着手、計画策定や河川整備等の治水・雨水対策、大谷地区周遊拠点の整備など2021年の施策について言及した。LRT事業は、JR宇都宮駅東側の整備の進ちょくを図るほか、駅西側の整備区間の決定、駅東西でのまちづくりに取組むとしている。
「新型コロナウイルス対策」では、頻繁な往来を行う事業者等へのPCR検査等の費用助成、市独自の新型コロナウイルス感染症対策特別資金の期間延長等の支援などを実施する。
「子育て・教育の未来都市」では、保育施設等の整備、家庭でのICT端末を活用した学習の通信環境の支援などのほか、熱中症対策や災害時に避難所となる学校体育館への空調設置を行うとしている。現在、中学校体育館空調設備賃貸借業務を委託する業者を選考中とし、7月までに設置するとした。22年度の全69小学校体育館の設置に向けた準備に着手するとしている。
「総合的な治水・雨水対策の推進」では、年度内にも河川整備の優先順位や流域における貯水量などの目標を盛り込んだ(仮称)総合治水雨水対策推進計画を策定し、河川整備、田んぼダム、道路冠水等を示す内水ハザードマップ作成などの取組みを進めていく。「安心して利用できる避難所の実現」では、避難所における太陽光発電システムや電気自動車の活用による安定した電力供給の実証実験を行う。
「大谷ミュージアムパークの創造」では、エリア内を周遊するための玄関口となる、新たな周遊拠点を整備するという。大谷地区だけでなく、市全域や県内他地域の情報を発信できる施設を想定。施設設置を打診している民間事業者と協議を行い、各種の意見も参考にして、整備の早期実現を目指すとしている。
「大谷石建築物の保存・活用」では、〝石の街うつのみや〟の魅力向上へ保存・活用を支援。「トップレベルのスポーツに触れられる機会の創出」では、5Gを活用した臨場感あふれる観戦環境の提供などを挙げている。
「産業・環境の未来都市」では、4月を目途に地域新電力会社を設立するほか▽スマート農業の推進▽中小企業の経営力強化や生産性向上に資するICTの導入促進▽大谷地域や釜川周辺などでテレワーク体験機会の提供-などを挙げた。
「LRT整備の推進」では、JR宇都宮駅東側における22年3月開業に向けた整備工事や、駅西側の整備区間決定などの早期事業化に向けた取組を推進。「LRTを活用したまちづくり」では、駅東側のLRT沿線まちづくりの具現化、LRTの駅西側への導入を見据えたまちづくりなどに取組むとしている。