大型倉庫や市場整備へ 民間2社 地区計画を提案(富里市都計審)
[2020/12/25 千葉版]
富里市都市計画審議会(篠原眞司会長)が開かれ、民間事業者による地区計画の提案2件が報告された。七栄北大溜袋流通業務地区では大型倉庫、酒々井インターチェンジ周辺地区では木材の卸売市場がそれぞれ計画されていることが明らかになった。今後、都市計画決定の手続きを進めていく方針だ。
市民がより主体的・積極的に都市計画に関わっていくことができる制度として、2002年度に「都市計画提案制度」が創設された。この制度を活用し、民間事業者2社から地区計画の提案があった。
同市では、都市計画決定する必要があるかどうか判断するため、庁内の都市計画提案検討委員会で協議。その結果、都市計画決定すべきとの結論が出されたため、手続きを進めていく。
提案の概要をみると、地区計画名は「七栄北大溜袋流通業務地区地区計画」。対象となるのは七栄字北大溜袋85-1ほかの約5.2ha。東関道富里ICの南900mに位置し、国道296号に面している。成田空港からグローバルに展開する人やモノの受け入れが期待できる地域として、高い土地利用の可能性があるという。
民間事業者が流通業務施設(倉庫業を含む倉庫)を建設する計画。施設規模は延べ9万3945平方mを想定。土地利用計画図は土井洋三建築設計事務所(東京都杉並区)がとりまとめた。
もう一つの地区計画名は「酒々井インターチェンジ周辺地区地区計画」。対象は新橋字駒詰665-1ほかの約2.8ha。東関道酒々井ICの直下に位置し、市都市計画マスタープランで「拠点型産業振興ゾーン」となっている。
民間事業者が木材の卸売市場(材場、展示場、事務所)を整備する方針。施設規模は延べ7128平方mを計画している。土地利用計画図は不二建設(東京都港区)が担当した。
両地区とも、地元説明を実施したほか、県との事前協議を進めている。21年1月に原案の縦覧、3月に案の縦覧をそれぞれ開始し、5月の市都市計画審議会を経て、6月の都市計画決定を目指す。順調に進めば、7月にも県へ開発許可申請する予定だ。
市都市計画審議会ではこのほか、「富里市用途地域見直し」や「成田都市計画都市計画区域の整備、開発及び保全の方針の変更案の概要」なども報告されている。