那須塩原市国土強靭化計画案 2駅で都市再生整備事業 46路線で改良、舗装、歩道
[2020/12/16 栃木版]
那須塩原市は、2021~27年度の7年間を計画期間とする国土強靭化地域計画案をまとめ、道路や上下水道等のインフラ、各種施設の耐震化や維持補修の推進などのほか、新庁舎建設事業、2駅周辺での都市再生整備事業、箒根地区義務教育学校整備事業、スポーツ施設整備などを盛り込んだ。道路整備では、46路線の整備と32路線の長寿命化対策舗装修繕、総合排水対策現況調査などに着手するとしている。 =2面に国土強靭化関連建設個別事業一覧
施策の推進方針のうち行政機能・消防・防災教育等では▽耐震性防火水槽の新設▽地下横断施設ハザードマップ作成▽宿泊体験館の維持補修▽健康長寿センターの維持補修▽ハロープラザ空調機器改修▽新庁舎建設▽消防署新庁舎建設▽災害時の仮設住宅にも利用できる定住促進住宅の整備-などを挙げた。耐震性防火水槽の整備数は、19年度の243基から27年度には267基と目標を設定している。
住宅・都市・土地利用では▽普通河川整備▽市営住宅整備▽木造住宅耐震診断▽大規模盛土造成地の宅地耐震化▽公営住宅等整備事業▽避難路や避難場所の確保など基盤整備や都市機能の更新▽地籍調査の促進▽都市公園等の長寿命化▽市営住宅の耐震化等▽老朽空き家対策の促進▽道路改良、歩道整備▽道路の排水対策▽浄水・排水施設の耐震化▽水道設備更新▽公共下水道管渠の整備▽浄化槽設置の促進▽トイレの水洗化促進▽魅力ある商店街の形成▽那須塩原駅や黒磯駅周辺地区の都市再生整備事業▽那須塩原駅東口バリアフリー化-などを挙げた。
雨水準幹線の整備率は19年度34.4%から27年度には41%、住宅耐震化率は84.7%から95%、地籍調査進ちょく率は58.3%から58.6%、道路修繕に対する処理率は91%から95%、浄水・排水施設の耐震化は5施設から6施設、重要下水道管渠の耐震化延長は4.3kmから5.8km、基幹管路耐震化適法率は31.1%から33.7%、汚水処理人口普及率は77.2%から82.2%、下水道水洗化率は90.2%から92.4%、中心市街地の空き店舗数は43件から34件と目標を設定。歩道整備は、27年度までに完了させるとした。
保健医療・福祉では、公立保育園の民営化や民間保育施設の整備支援、放課後児童クラブの整備などを挙げた。産業・観光では▽自然景観を生かした遊歩道の整備▽企業立地支援▽産業団地造成-などを実施。エネルギー対策には、再生可能エネルギーの活用促進を行っていく。太陽光発電設置の市指定避難所は、19年度の19カ所から27年度には27カ所と目標を定めている。
環境対策では、地球温暖化対策の推進や公共用水域と地下水等の水質調査などを挙げた。農業・酪農・林業では▽農村基盤施設整備▽農作物直売所の整備支援▽林道整備-などを実施。林道延長は、19年度の5万0900mから27年度には5万4900mと目標を設定している。
教育・文化では▽教育施設長寿命化計画に基づく学校改修事業▽箒根地区義務教育学校整備事業▽黒磯文化会館改修▽那須野が原ハーモニーホールの整備▽運動公園等のスポーツ施設整備-などを進めていく。
国土強靭化地域計画案では、道路の整備等の具体的な個別事業も示されている。道路では46路線の改良、舗装修繕、歩道整備等、236施設の道路施設の長寿命化、32路線の長寿命化対策舗装修繕に加え、21~28年度までを事業期間とした総合排水対策現況調査を行うとした。河川では普通河川勘定原堀の改修、蕪中川6号準幹線と百村川8号準幹線の整備による雨水対策を挙げている。