八葉水産の立地決定 赤岩港地区に冷蔵倉庫(気仙沼市が土地提供)
[2020/12/15 宮城版]
気仙沼市は、赤岩港地区の水産加工団地に立地する事業者を募集し、応募があった2者を審査した結果、八葉水産(同市)に土地を貸し付けることに決めた。市によると、同社は平屋1800平方m程度の冷蔵倉庫を建設する計画で、2021年4月ごろの着工、22年4月ごろの操業開始を目指している。建設事業費は国のグループ補助金を活用する見込み。
同社が立地するのは、水産加工団地の第5街区(赤岩港168-10)で、区画面積が5920平方m。擁壁などがあるため、実際に建築可能な面積が5100平方m。用途地域は工業地域。建ぺい率は60%、容積率は200%。上水道は使用可能。排水は下水道に排出可能。電力やガスは関係機関との調整が必要となる。
市に提出された事業計画書によると、同社は自社製品の保管倉庫として冷蔵倉庫を建設する。製品のパッキングを行う施設も併設することを検討しているが、実際にどこまでの機能を持たせるかは決まっていない。
第5街区には造成工事で使用した現場事務所が残っており、これを来月までに撤去した上で土地を提供する。
八葉水産は1972年7月創立の株式会社。事業内容は水産加工食品製造販売。赤岩港地区の市が造成した水産加工団地に近い場所に赤岩工場を操業しており、本社もここに置いている。主な商品は、塩辛・いか、海藻、鮭ほぐしなど。
赤岩港地区の水産加工団地は、市が大震災後に約19.9haを造成し、計14区画を整備した。 第5街区と第6街区は今回の応募に合わせて一緒にし、第5街区としたため、現在は計13区画となっている。
八葉水産の進出で全ての区画が埋まった。すでに10区画は水産加工場などの建設が終了し、稼働中の状況。今後は八葉水産のほか、石渡商店(同)がペットフードの製造工場を建設する予定。すでに水産加工場を建てたヤヨイサンフーズ(東京都港区)は余剰地を1区画確保しており、将来的に工場を増設する可能性がある。