4分離で近く公告 総合救急災害医療センター(県病院局)
[2020/12/10 千葉版]
県病院局は、千葉市美浜区に新築する県総合救急災害医療センター(仮称)の本体工事について、近く一般競争入札を公告する方向で調整している。建築、電気設備、衛生設備、空調設備の4件に分離して発注する方針。工期は25カ月を想定しており、早期の着工を目指している。
9月補正予算では、病院事業会計で県総合救急災害医療センター施設整備事業について、20年度から23年度までに総額214億3300万円の継続費を設定。年割額は20年度ゼロ、21年度30億9900万円、22年度134億6700万円、23年度48億6700万円となっている。
建設予定地は千葉市美浜区豊砂地区で、県精神科医療センターの隣接地。施設の病床数は一般100床、精神50床の計150床。延床面積は約2万2000平方m、建築面積は9434平方mを計画している。
新病院棟はSRC造(一部S造)4階建て延べ1万9900平方m規模を想定しており、免震構造を採用する。1階に身体・精神の救急外来、一般外来、サービス部門を設置。2階に身体科入院機能100床、3階に精神科入院機能50床を配置し、それぞれ1フロアに集約する。
行政機関である精神保健福祉センターは4階に単独で配置し、入口から専用の動線を確保して一般利用者に配慮する計画となっている。このほか、防災棟や院内保育所、駐車場などを整備していく。設計は梓設計(東京都大田区)が担当。
県病院局は、年度内に施工者を選定し、早期の着工、23年度の新病院オープンを目指している。
本体の建設工事に先立ち、患者搬送用通路の液状化対策のための地盤改良や、高潮による浸水対策のための盛土工事を実施している。施工は大日本土木(千葉支店・千葉市中央区)で、年度内の完了を予定している。本県の身体・精神救急医療の中核を担ってきた県救急医療センターと県精神科医療センターを発展的に統合し、県精神保健福祉センターと合築する計画。県内救急医療における最後の砦として、最新の医療機能を整備するとともに、合併症患者の診療対応など複合化のメリットを最大化する施設を目指している。