赤岩港に立地申込2件 水産食品の冷蔵庫建設へ(気仙沼市)

[2020/12/9 宮城版]
 気仙沼市は、赤岩港地区の水産加工団地にある事業用地を貸し付け、または譲渡するため、水産食料品製造業を対象に進出事業者を募集したところ、2者から申し込みがあった。ともに市内の事業者で、冷蔵倉庫の建設を計画している。1者は加工設備も導入する見込み。市は8日に審査して1者に絞り込み、月内に事業者を決定する予定。交渉がまとまり次第、事業用借地権設定契約、または土地譲渡契約を結び、土地を引き渡す。
 募集したのは第5街区(赤岩港168-10)の土地で、区画面積が5920平方m。擁壁などの都合で建築が制限される箇所がある。用途地域は工業地域。建ぺい率は60%、容積率は200%。上水道は使用可能。排水は下水道に排出可能。電力やガスは関係機関との調整が必要となる。
 土地の取得方法は、貸し付け、または譲渡のどちらかを選べる。貸し付けの場合は、30年未満の間で事業用借地権設定契約を公正証書により締結する。譲渡の場合は、土地譲渡契約を結ぶ。
 主な申請要件は、契約締結日から2年以内に工場等の建設に着手し、完成後に継続して事業を営めることなど。11月3日に募集案内を発表し、4日まで応募を受け付けた。
 赤岩港地区の水産加工団地は、造成面積が約19.9haで、計14区画を整備した。第5街区には当初、1社が立地する予定だったが辞退したため、改めて募集をかけた。
 残る13区画については、すでに進出事業者が決定済み。このうち9区画は水産加工場などの建設も終わっており、稼働中となっている。1区画は丸繁商店(気仙沼市)が水産加工場を建設中。今後に建設を予定しているのは石渡商店(同)とヤヨイサンフーズ(東京都港区)。
 石渡商店は、第9街区の3345平方mの敷地にペットフードの製造工場を建設する計画。ヤヨイサンフーズは、赤岩港地区の水産加工団地内に2区画を確保し、1区画には水産加工場の「気仙沼工場」を建設済み。将来的にはもう1区画に工場を増築することが予想される。

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