被災者再建の用地整備 鹿島台地区 債務負担で4億円(12月補正案 大崎市)

[2020/12/2 宮城版]
 大崎市は市議会12月定例会に提出する補正予算案をまとめた。一般会計は5億4655万円を追加し、原案通り可決されれば当初からの累計は845億1048万円とする。予算の主なものは東日本台風関連で鹿島台地区の被災者生活再建用地整備事業に2021年度を期限とし、限度額4億1887万円を設定した。工事では鹿島台小学校のプール改修事業に3億0227万円を計上している。
 市は東日本台風で大きな被害を受けた鹿島台志田谷地地区の住民など対象とした災害公営住宅を旧鹿島台商業高校跡地に建設する。敷地1万9000平方mのうち、1万3000平方mを造成し災害公営住宅6棟6戸、宅地15区画を整備する計画だ。災害公営住宅の設計は中央建築設計事務所(同市古川)、造成設計は国際開発コンサルタンツ(仙台市青葉区)がまとめている。
 同地は高台に位置する市有地で、ハザードマップの浸水区域外の上、造成の必要もないことから早期の住宅整備に適していることから選定された。
 造成と建設の一般競争入札は2021年1~2月ごろに公告し、年度内の着工を目指している。供用開始は9月ごろとなる見通し。
 鹿島台小学校のプールは1968年竣工。25mの7コースの大プールと低学年用の台形型小プール80平方mが設置されている。施設はプールサイドにひび割れが見られ、付属棟も全体的に老朽化している。
 プールは校舎や体育館から離れた敷地南端で、導線が途切れていることから、市は新プールを体育館周辺で新築する方針だ。新プールが体育館と隣接することで生徒たちの利便性は大幅に向上する。
 新プールはFRP製の大プール(25m×15m)と小プール(15m×10m)を整備し、併せてRC造145平方m程度のプール付属棟も建設する。設計は菅原正隆建築設計事務所(同市鳴子温泉)が担当した。
 このほか一般会計では古川中里コミュニティセンター建設事業の用地購入に9569万円、道路橋梁維持の測量設計に1000万円、除雪に7000万円、小学校天井落下対策に3277万円などを盛り込んでいる。
 企業会計では下水道事業の管渠建設改良に5309万円を盛り込んでいる。

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