199橋梁で修繕工 定期点検へ情報共有(県道路メンテ会議)
[2020/11/27 千葉版]
メンテナンス会議は、道路の老朽化対策を本格的に実施するため14年度に設置、今回で16回目の開催となる。千葉国道事務所長を会長とし、県内のすべての道路管理者らで構成。同活動は、全国47都道府県で、それぞれ展開されている。
今回の会議は、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大するなか、ウェブ会議システムを活用。会場への入場者数を制限するなど、3密の回避を図りながら開催された。
冒頭あいさつで坂井所長は、県内の点検状況を説明し、修繕が進まない大きな要因として、予算や人手の不足などの課題が挙げられていることを指摘。技術的支援など相談窓口として、メンテナンス会議事務局や、昨年4月に新設された関東地方整備局・関東道路メンテナンスセンターを積極的に活用するよう呼びかけ、「有意義な情報交換、意見交換の場になることを期待している」と結んだ。
会議では、19年度の点検結果報告に続いて、1巡目(14~18年)の点検を終えての課題や工夫点、県の個別施設計画の策定状況、20年度の点検・修繕予定が説明された。
2巡目初年度にあたる19年度の県内点検状況については、全体の点検数に対する実施割合は、橋梁で10%、トンネルで18%など、1巡目に比べて進捗しており、とくに橋梁では、1巡目に比べて5ポイントほど増加した。
また、1巡目点検で、措置が必要な判定区分「III」または「IV」と診断されたもののうち、19度末までに修繕などに着手した割合は、地方公共団体が管理する橋梁は38%(全国34%)、トンネルは24%(同47%)で、橋梁は全国を上回ったものの、トンネルは全国平均に及ばなかった。
一方、20年度の点検予定をみると、国土交通省・高速道路会社・県・市町村が管理する橋梁の13.8%にあたる1637橋の点検が予定されているほか、トンネル26カ所(5.8%)、道路付属物等は167カ所(13.9%)で計画。修繕工事は、橋梁が199橋、トンネル8カ所、道路付属物等17カ所で着手する。
今後のメンテナンス会議の活動予定については、冬頃に定期点検実務講習会(半日)、秋~冬頃に橋梁補修見学会(同)を開催。また、時期は未定ながら、溝橋の定期点検実務講習会を開くことにしている。