浸水対策で債務70億円 発注工事量の平準化も コロナ対策に重点配分(県)

[2020/11/14 千葉版]
 県(森田健作知事)は13日、12月補正予算案の概要を発表した。一般会計の予算規模は1417億3000万円で、補正後の総額を2兆2427億0100万円とする。新型コロナウイルス感染症対策と経済の活性化に重点配分する。一宮川流域の浸水対策特別緊急事業で中流域の対策工事を早期に進めるほか、県発注工事量の平準化を図るため、債務負担を設定している。

 河川激甚災害対策特別緊急事業で、2020度から24年度までに限度額70億円の債務負担を設定。19年度の災害により、甚大な被害が発生した一宮川について、中流域で実施する護岸法立工事の設計が完了したことから、債務負担を設定し、1日も早い工事着手を目指す。

 主な事業は一宮川中流域の護岸法立工事64億円、河道拡幅などに支障となる占用物移設のための詳細設計3億円など。24年度までに、一宮川の茂原市街地区間で同規模の降雨による洪水氾濫を防止する計画だ。

 また、県発注工事量の平準化を図るため、土木関連事業などの一部について債務負担を設定。債務負担の内訳は表(別掲)の通り。限度額は35事業で100億6800万円以内とする。期間はすべて20~21年度となっている。

 限度額が大きいものをみると、舗装道路修繕事業25億8000万円、河川維持事業9億円、道路維持修繕費8億5300万円、印旛沼流域下水道事業(管理費)8億2200万円、県単道路改良事業7億8200万円、江戸川流域下水道事業(管理費)6億0300万円、交通安全対策事業5億6500万円、港湾維持事業4億4000万円など。

 また、県千葉リハビリテーションセンターなど15施設について、21年度以降の指定管理者を指定するため、債務負担を設定する。いずれも指定管理期間は21年度~25年度。限度額の総額は234億2300万円とする。

 「新型コロナウイルス感染症対策と経済の活性化」に1417億3000万円を計上する。その内訳は、医療提供体制の整備228億5000万円、生活支援84億円、中小企業への支援1104億8000万円となっている。

 このほか、年度内に終了しない見込みとなった事業について、適正な工期を確保するため、繰越明許を設定する。対象は一般会計の59事業(201億7283万円)、特別会計の14事業(56億0952万円)。主なものをみると、県土整備部の国道道路改築事業ほか39事業(161億8245万円)、農林水産部の拠点漁港整備事業ほか12事業(35億1550万円)、運動公園周辺地区県単つくばエクスプレス沿線整備事業ほか11事業(55億5492万円)、港湾施設整備事業ほか1事業(5460万円)などとなっている。

事業名 限度額(万円)
1 舗装道路修繕事業 25億8,000
2 排水整備事業 4000
3 地域排水路整備事業 1500
4 交通安全対策事業 5億6,500
5 災害防止事業 2億8,000
6 道路維持事業 1億8,300
7 自転車道環境整備事業 3000
8 電線類地中化整備事業 3800
9 道路維持修繕費 8億5,300
10 地方道道路改築事業 4000
11 社会資本整備総合交付金事業 9000
12 ふさのくに観光道路ネットワーク事業(広域連携) 1100
13 県単道路改良事業 7億8,200
14 橋りょう修繕事業 2億3,500
15 河川改良事業 5000
16 河川構造物緊急改築事業 6000
17 河川維持事業 9億0,000
18 河川環境整備事業 1億1,200
19 土砂災害防止事業 1100
20 砂防整備事業 7000
21 海岸整備事業 1億2,500
22 港湾維持事業 4億4,000
23 統合補助事業 1億2,300
24 改修事業 2億2,000
25 港湾調査事業(海岸) 500
26 うるおいのある海岸づくり事業 300
27 県単公園整備事業 3000
28 金田西地区土地区画整理事業 1億0,000
29 柏北部中央地区土地区画整理事業 7300
30 木地区土地区画整理事業 2億6,100
31 印旛沼流域下水道事業(管理費) 8億2,200
32 手賀沼流域下水道事業(管理費) 4500
33 江戸川流域下水道事業(管理費) 6億0,300
34 手賀沼流域下水道事業(建設費) 7300
35 江戸川流域下水道事業(建設費) 2億0,000
合計 100億6,800

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