若草と西川田住宅建替え 楡木バイパス2期3000m始動 県土整備部
[2020/11/12 栃木版]
県土整備部は、老朽化している宇都宮市の若草と西川田住宅の建替え、鹿沼市の国道293号楡木バイパスII期3000mの3件の事業化を決め、2021年度から着手する。事業費は若草が80億円、西川田50億円、293号楡木バイパスII期は50億円の大型事業。県公共事業評価委員会で事業実施を承認。整備手法の検討をはじめ、21年度から各団地の基本設計や道路構造物の詳細設計に着手していく見通し。
若草と西川田住宅とも現地建て替え。若草が300戸を3棟に集約、西川田は170戸を3棟に集約する。構造と規模は、若草がRC造8階建ての片廊下型とし延べ床1万7400平方m、西川田はRC造6階建ての片廊下型で延べ床9750平方mを試算した。
両住宅は、建設から約60年が経過し、再整備の必要性に迫られていた。若草住宅はRC造4階建て12棟304戸について、1962年~64年度にかけて建設。敷地面積が1万6466.65平方mで、1平方m当たりの路線価は5万1300円。
西川田住宅はRC造4階建て5棟160戸で構成し、1961年~63年度にかけて建設された。敷地面積は9923.89平方mで、1平方m当たりの路線価が4万7910円。
両団地とも給排水設備等の不具合や外壁の剥落など老朽化が進み、4階建ての建物にはエレベータが無く、上下階の移動は階段のみとなっている。このため、入居者の安全・居住水準を確保するとともに、高齢者や子育て世帯など、誰もが快適に生活できるよう、建て替え事業を実施することとなった。
事業内容は、優れた立地環境を生かし現地建て替えとし、住棟の集約と高層化を図り、エレベータ設置や段差解消を行いバリアフリー化する。必要な戸数と駐車場を確保して、入居者の移転負担の軽減を図る計画。
事業予定期間は、若草が33年度まで13年間、西川田は35年度まで15年間。整備スケジュールは居住者の移転補償を進め、基本設計は若草が21年度、西川田22年度。実施設計は若草が22~29年度、西川田23~31年度とし、工事実施が若草23~33年度、西川田24~35年度を予定している。
事業費の内訳は、若草が測量設計費約4億円、工事費約75億円、移転補償費約1.2億円。西川田は測量設計費約2億円、工事費約47億円、移転補償費約8000万円。