佐藤特定JVと優先交渉 国府台公園 DBで野球場整備(市川市)
[2020/11/4 千葉版]
市川市スポーツ課は、国府台公園野球場の整備事業者を選定する公募型プロポーザルを実施、優先交渉権者として佐藤工業・佐藤総合計画特定建設工事共同企業体(特定JV)を特定した。築70年が経過した球場の全面改築に伴う設計・施工、解体工事、工事監理を一括して委託する。上限提案価格の総額は27億円(税込み)。履行期限は2023年3月22日までの約27カ月。
今回の公募には、同グループを含む3者が参加。受注者選考委員会による審査の結果、同グループを優先交渉権者に選定した。評価点は、同グループが900満点中664.84点、次席交渉権者の石井建設が同625点だった。
受注者選考委員会は、審査結果について、「優先交渉権者および次席交渉権者ともに、近隣住民や周辺施設利用者への配慮した施工計画に加え、公園全体の計画を踏まえ、将来を見越した提案となっていた。優先交渉権者の提案は、より機能的かつ柔軟な活用が可能な施設計画の提案を示された点が特に評価された」と講評している。
国府台公園野球場(国府台1-6-4)は1950年に開設。公園内の施設のなかでは最も古く、施設の老朽化や機能不足などの課題を抱えている。そこで、19年12月から使用を中止。建替に向けた実施設計業務を協和コンサルタンツに委託、20年度の当初予算では、20・21年度で44億円余の継続費を設定していた。
その後、市では、新型コロナウイルス感染症の広がりなど新たな状況を踏まえ、計画の見直しに着手。予算を大幅に縮減、建築物は延べ約4646平方mから約2150平方m規模に、観覧席は3145人から1800席以上に縮小することにした。
要求水準書の詳細をみると、基本方針には▽情報通信技術の活用と新しい生活様式に対応した施設整備▽プロスポーツの実施できる施設計画▽ナイター照明設備の設置──など8つを設定。
業務項目は▽既存野球場および付属棟の解体▽野球場の新築▽外構整備(周回路整備、植栽整備、埋設配管整備)──。
具体的な業務内容は▽設計▽施工▽工事監理──など。再整備は、19年2月にアスコ大東(現社名・日本インシーク)がまとめた、野球場を含む国府台公園の再整備に伴う基本設計にもとづいて進める。
新設する野球場の構造はRC造・S造など。規模は3階建て延べ約2150平方mを想定。建築面積は約1100平方m。外構整備の面積は約3500平方m。
野球場の基本的要件は、フィールドサイズは両翼95m、センターは122m以上。スタンド観覧座席数は1800席以上、スタンド屋根範囲座席数は500席程度。
グラウンドは、全面人工芝とし、一部アンツーカ舗装とする。管理人室内には、監視制御装置および中央監視設備を設置するとしている。