緊急対策に155億円 排水機場や函渠工など(社総整備計画)

[2020/10/31 千葉版]
 社会資本総合整備計画「災害に強い千葉県の河川整備の推進(防災・安全)緊急対策」がまとまった。期間は今年度から2024年度までの5年間で、全体事業費は155億3600万円を概算。茂原市の梅田川で排水機場を整備するほか、鎌ケ谷市の二和川で函渠工を推進する計画だ。

 この計画では、洪水などによる被害を防止するため、当面おおむね10年に1回程度発生すると予想される規模の降雨(1時間当たり50mm程度)に対し、県内河川の一体的な水の安全対策を実施していく。

 主な事業内容をみると、九十九里河川圏域総合流域防災事業では、茂原市の梅田川で排水機場を整備する計画。全体事業費は17億2800万円を想定している。

 江戸川圏域総合流域防災事業では、鎌ケ谷市の二和川で用地補償や函渠工(L250m)を推進する。全体事業費は11億3400万円を見込む。

 市川、船橋、鎌ケ谷、松戸4市にまたがる真間川総合治水対策特定河川事業では、用地や補償、設計、調節池(L1.1km)を計画。全体事業費は19億7200万円を概算している。

 旧江戸川地震・高潮対策河川事業(地震・高潮・耐震対策)では、浦安市と市川市で、築堤や護岸、地盤改良(L250m)を進めていく。全体事業費33億5900万円を投入する方針だ。

 基幹事業は次の通り▽事業名(事業箇所)=[1]事業内容[2]事業実施期間[3]全体事業費──の順。

【その他総合的な治水事業】

▽江戸川圏域総合流域防災事業(鎌ケ谷市・二和川)=[1]用地補償、函渠工(L250m)[2]20~24年度[3]11億3400万円
▽九十九里河川圏域総合流域防災事業(茂原市・梅田川)=[1]排水機場[2]20~24年度[3]17億2800万円

【河川事業】

▽特定構造物改築事業(市川市・真間川水門)=[1]延命措置[2]20~24年度[3]4億円
▽特定構造物改築事業(市川市・真間川排水機場)=[1]延命措置[2]20~24年度[3]7億1300万円
▽特定構造物改築事業(松戸市・柳原排水機場)=[1]延命措置[2]20~24年度[3]9400万円
▽特定構造物改築事業(市川市・秣川排水機場)=[1]延命措置[2]20~24年度[3]7億1800万円
▽特定構造物改築事業(松戸市・樋野口排水機場)=[1]延命措置[2]20~24年度[3]1億4400万円
▽特定構造物改築事業(香取市・豊排水機場)=[1]延命措置[2]20~24年度[3]1億6200万円
▽特定構造物改築事業(野田市・座生川排水機場)=[1]延命措置[2]20~24年度[3]6億7600万円
▽特定構造物改築事業(市川市・春木川排水機場)=[1]延命措置[2]20~24年度[3]5000万円
▽特定構造物改築事業(浦安市・境川排水機場)=[1]延命措置[2]20~24年度[3]3億2700万円
▽特定構造物改築事業(浦安市・堀江排水機場)=[1]延命措置[2]20~24年度[3]2億5100万円
▽特定構造物改築事業(市川市・高谷川排水機場)=[1]延命措置[2]20~24年度[3]2000万円
▽真間川総合治水対策特定河川事業(市川市、船橋市、鎌ケ谷市、松戸市)=[1]用地、補償、設計、調節池(L1.1km)[2]20~24年度[3]19億7200万円
▽作田川流域治水対策河川事業(山武市)=[1]橋梁1橋、用地補償[2]20~24年度[3]9億5600万円
▽一宮川流域治水対策河川事業(一宮町、睦沢町、長生村)=[1]掘削(L300m)、護岸(L800m)、用地[2]20~22年度[3]7億円
▽旧江戸川地震・高潮対策河川事業(地震・高潮・耐震対策)(浦安市、市川市)=[1]築堤、護岸、地盤改良(L250m)[2]20~24年度[3]33億5900万円
▽高谷川広域河川改修事業(市川市)=[1]旧排水機場撤去、護岸(L160m)[2]20~24年度[3]5億4400万円
▽印旛沼広域河川改修事業(佐倉市、成田市、印西市)=[1]掘削、築堤、樋管[2]20~24年度[3]11億2600万円
▽特定構造物改築事業(千葉市・葭川排水機場)=[1]延命措置[2]20~24年度[3]5900万円
▽根木名川流域応急対策事業(成田市)=[1]水門・排水機場改築[2]20~24年度[3]4億0300万円

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