押切橋の計画具体化へ 都県境 旧江戸川に架設(県土整備部)

[2020/10/29 千葉版]
 県土整備部は、都県境の市川市押切地区で旧江戸川に架設する構想の押切橋(仮称)について、計画の具体化に向け、東京都や市川市と協議を進めている。このほどルートや構造など概略の計画案がまとまったことが明らかになった。今後、地元説明会を開催する予定だ。

 葛南地域の江戸川や旧江戸川の都県境区間では、市川橋から今井橋までの約8kmに渡り、一般道路の橋梁がない状況。そのため、交通が集中し、渋滞が発生しやすい状況となっている。

 押切橋は、市川都市計画道路3・4・25号湊海岸線の一部として、1967年に橋梁幅員15mで都市計画決定。東京都側でも東京都市計画道路補助第143号の一部となっており、完成すると行徳駅前通りと柴又街道がつながる。

 市川橋と今井橋の間に位置しているため、災害時の緊急避難路や物資の輸送路として利用できるほか、公共交通機関が機能停止した場合の都心からの帰宅路としても期待されている。

 県は、東京都との調整会議のなかで検討されている橋梁計画について、計画の具体化に向けて協議を進めている。押切橋については、ルートや構造など概略の計画案をとりまとめたという。今後、市川市の協力を得ながら、地元説明会を開催し、都市計画の手続きを進めていく方向で調整している。

 森田健作知事は、葛南地域では限られた橋梁に交通が集中し、交通渋滞が発生しているため、押切橋など新たな橋梁の必要性を認識していると話し、事業を推進していく考えを示している。

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