パシコンが土地利用検討 官民連携でまちなか再生(気仙沼市 内湾地区周辺)

[2020/10/27 宮城版]
 気仙沼市は、内湾地区とその周辺の「エリアプラットフォーム形成支援および土地建物利用等調査業務」をパシフィックコンサルタンツ(東北支社・仙台市青葉区)に委託した。業務委託に当たっては12日に随意契約した。この業務は、国土交通省から「官民連携まちなか再生推進事業」の補助を受け、新たな観光拠点と既存の商業・住宅機能が連携したエリアプラットフォームの構築支援や、土地利用の調査・検討などを行う。
 国交省の「官民連携まちなか再生推進事業」は、多様な人材の集積やさまざまな民間投資を促し、都市の魅力・国際競争力の向上を目指す取り組みを支援する。本年度は、同事業のうち「エリアプラットフォーム活動支援事業」の実施事業者として気仙沼市などを補助対象に決定した。
 「エリアプラットフォーム活動支援事業」は、官民の多様な人材が参画
し、未来ビジョンなどの作成を行う「エリアプラットフォーム」の構築に資する取り組みや運営、まちなかの将来像を明確にした「未来ビジョン等の新規策定」を支援する。
 気仙沼市では、内湾エリアと古い街並みが残る八日町・三日町エリアをつなぐウォーカブル(歩くことが可能)な「海と生きる街」の形成を目指している。まずは、新たな観光拠点と既存の商業・住宅機能が連携した外貨の稼げる賑わいの街を創出するため、未来ビジョンなどの策定に向けたエリアプラットフォームを構築する。
 今回パシフィックコンサルタンツに委託した業務では、エリアプラットフォームの形成支援や、魚町、南町、三日町、八日町などの沿道を対象とした土地建物の利用調査を実施する。調査では現状と将来の想定を分析し、土地利用のあり方を検討する。業務の履行期間は2021年3月11日まで。
 市は一般会計9月補正予算で、官民連携まちなか再生推進事業の調査業務委託費に846万9000円を計上していた。
 業務の対象範囲に含まれる八日町1丁目には市庁舎が建っており、2026年度までに田中地区に移転新築することから、最終的には市庁舎の跡地利用も含めた計画づくりを進めることになる。
 現在の市庁舎は敷地面積が約1.1ha、うち平場の面積が約0.9ha。用途地域は第一種住居地域。建物は本庁舎や第2庁舎、プレハブ庁舎、ワン・テン庁舎などが建っている。大震災津波ではワン・テン庁舎が約1.7m浸水した。

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