盛土構造、IC4カ所 匝瑳~旭 13kmの概略計画案(銚子連絡道路)
[2020/10/20 千葉版]
銚子連絡道路に関する都市計画原案の説明会が18日、匝瑳市内で開かれた。匝瑳市~旭市間(延長13km)の概略計画案が示され、端末部を除き盛土構造とし、ダイヤモンド型インターチェンジ(IC)を4カ所設置することなどが明らかになった。県は都市計画の手続きを進め、早期の新規事業化を目指す。
銚子連絡道路は、山武市松尾町の圏央道松尾横芝ICから、横芝光町、匝瑳市、旭市を通り、銚子市までを結ぶ延長30kmの地域高規格道路。圏央道や東京湾アクアラインなどの高規格幹線道路と一体となって機能し、山武.東総地域の活性化に寄与する道路となっている。
一期区間である松尾横芝IC(山武市)から横芝光IC(横芝光町)間の約6kmについては、1997年度に事業化され、2006年3月に有料道路として暫定2車線で供用を開始している。
また、横芝光ICから匝瑳市までの二期区間の約5kmは、一期区間の延伸として07年度に事業化。23年度の開通に向けて整備が進められている。それに続く匝瑳市~旭市間の約13kmで、事業化に向けた都市計画の手続きを進めていく方針だ。
説明会では、県海匝土木事務所が都市計画原案を説明。匝瑳市~旭市間の概略計画案では、道路の平面図や縦断図、横断図、現道アクセス位置・構造などが示された。
ルートの選定に当たっては、車両の走行性や経済性、集落・ほ場などの生活環境の影響、土地利用状況との整合、工業団地や病院など周辺の拠点との連携、市のまちづくり計画との整合などを考慮した上で、できるだけ最短ルートで結んでいる。
道路の延長は約13km。2車線で設計速度は時速60kmと設定。第3種第2級とし、構造は地表式、かさ上げ式とする。標準断面図をみると、一般部は、車道3.5m×2、路肩1.25m×2の全幅9.5m。
地域高規格道路としての走行性を確保するため、既存道路との交差は原則立体交差とし、端末部を除き、盛土構造とする。地域の分断を回避し、営農の連続性を確保するため、横断箇所を集約しつつ、横断ボックスを設置する方針だ。
現道との接続位置(インターチェンジ・交差点)は、主要地方道や主要幹線道路、工業団地や医療施設との接続道路、インターチェンジ間隔のバランスを考慮して設定した。
インターチェンジはダイヤモンド型とし、県道八日市場野栄線バイパス、県道八日市場井戸野旭線、旭都市計画道路3・4・19谷丁場遊正線、県道旭停車場線の4カ所に設置。平面交差は、旭中央病院にアクセスする市道、国道126号の2カ所を計画している。
この区域は、2つの都市計画区域にまたがることから、区域ごとに道路の位置や構造などを定める方針。延長は、八日市場都市計画が約5.3km、旭都市計画が約7.7kmとなっている。
なお、旭都市計画道路谷丁場遊正線は、銚子連絡道路に接続するため、銚子連絡道路の都市計画の手続きと併せて、都市計画変更する予定だ。
25日に旭市で都市計画原案の説明会が開かれる。その後、都市計画の案の概要や都市計画案の公告・縦覧、都市計画審議会などを経て、早期の都市計画決定、新規事業化を目指している。