国際開発コンサルに委託 矢本駅周辺の整備計画(東松島市)
[2020/10/16 宮城版]
東松島市は、JR矢本駅周辺地区の都市再生整備計画策定業務を国際開発コンサルタンツ(仙台支店・仙台市青葉区)に委託する。業務委託に当たっては14日に指名競争入札を開札し、同社が430万円で落札。予定価格は450万円だった。同駅周辺では南北自由通路の新設や駅前広場の再整備などを構想しており、来年度に都市再整備計画を策定して国に補助金の交付を申請する。
同駅は南側にしか改札口がないため、橋梁式か地下式で自由通路を新設し、南北間のアクセス性を向上させる。駅舎から線路を挟んだ北側には市営駐車場があるため、ここを活用して自由通路の出入口を設け、駅前広場や駐輪場などを配置する構想だ。
自由通路の新設に向けては、JR東日本に基本調査業務を委託し、具体化を図ることにしている。JRとは11月までに協定を締結し、同業務を委託する。駅舎はかなり老朽化していることから、JRが自由通路の調査と併せて、駅舎の改築なども検討することが予想される。
駅の南側に関しては、タクシープールやロータリープールなどがあるものの、使い勝手をよくするため再整備したい考え。さらには駅周辺の歩道の石畳化や、駅の近くにある老朽化した市営北浦住宅の跡地活用も検討している。
都市再生整備計画では、これらの事業化に向けた方策を具体的に整理する。特に最優先事項である自由通路の実現に向けては、補助金の確保に向けた同計画の策定が必要となっている。自由通路以外はどこまで実現可能か未知数だが、同計画には考え得ることをできるだけ盛り込む方向で動いている。
同計画の策定業務は、履行期間が来年9月末まで。来年10月に国に交付金を本申請し、2022年度の事業化を目指す。国際開発コンサルタンツは、昨年度から本年度にかけて、矢本駅周辺の交通環境等整備構想策定業務をまとめた実績がある。この業務では、矢本駅を中心とした8.8haの範囲を対象に、土地の権利調査や市街地の条件整理などを行った。