いであら2社を特定 河川計画の検討プロポ(北上川下流河川)

[2020/10/15 宮城版]
 国土交通省北上川下流河川事務所は14日、北上川水系と鳴瀬川水系の河川計画等検討業務について、簡易公募型プロポーザルで受託候補者を特定した。北上川水系はいであ(東北支店・仙台市青葉区)、鳴瀬川水系は建設技術研究所(東北支社・仙台市青葉区)を特定しており、今後に両社と見積もり合わせして委託契約を結ぶ。
 北上川水系の業務は、県内の直轄河川管理区間を対象に、河道分析評価、新江合川の分派方式、気候変動を踏まえた治水対策を検討する。併せて、江合川河道掘削のモニタリングを行う。気候変動に関しては、集中豪雨の発生が増えているため、流域治水の観点も踏まえて対策を練る。
 鳴瀬川水系の業務は、河道分析評価や河口部の地形変形評価、鳴瀬川水系河川整備基本方針を検討するとともに、吉田川の河道掘削による分析評価を行う。
 河川整備基本方針は、河川整備計画の上位計画に当たる。同事務所では、昨年の東日本台風で吉田川の堤防が決壊するなどの被害を受けたため、本年度から鳴瀬川水系河川整備計画の変更に向けた検討を進めている。そのため、上位計画の基本方針についても検討する。
 2件とも業務の履行期間は2021年10月29日まで。
 

中央コンサルで無動力化の設計

樋管ゲート

 同事務所は、「北上川下流管内構造物等設計業務」の一般競争入札を13日に開札し、総合評価を経て中央コンサルタンツ(仙台支店・仙台市青葉区)が2085万円で落札した。予定価格は2623万円、調査基準価格は2080万円だった。
 この業務は、管内8カ所の樋管ゲートについて無動力化を検討し、設計や測量、地質調査をまとめる。8カ所の内訳は、鳴瀬川(大崎市)が1カ所、吉田川(大和町)が3カ所、新江合川(大崎市)が1カ所、旧北上川(石巻市)が1カ所、北上川(登米市)が2カ所。フラップゲートの設置などによる無動力化を想定している。履行期間は2021年2月26日まで。

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